[ロンドン 18日 ロイター] - カナダの保険会社インタクト・ファイナンシャル (TO:IFC)とデンマークの同業トリグ (CO:TRYG)は、英保険グループRSA (L:RSA)を72億ポンド(96億ドル)の現金で買収することに合意したと発表した。欧州金融業界で今年最大級の買収案件となる。
RSAの発表によると、同社の取締役は全会一致で共同買収の提案を支持し、株主総会での承認を促した。
RSAは住宅、自動車ならびに企業向けの保険を手掛けており、英国のほかにもカナダ、アイルランド、北欧諸国で大規模に事業を展開している。
スティーブン・ヘスター最高経営責任者(CEO)は2021年第2・四半期に買収手続きが完了する見込みだと述べ、完了後に退任する考えを示した。
計画によると、インタクトがRSAのカナダ、英国、国際事業を、トリグがスウェーデンとノルウェーの事業をそれぞれ取得するため、RSAは分割されることになる。デンマーク事業は共同保有となる。
共同買収にはトリグが42億ポンド、インタクトが30億ポンド、それぞれ投じる。全体の買収額はRSA株の11月4日の終値(460ペンス)に対し51%の上乗せとなる。
KBWのアナリストは、今回の買収はトリグにとって「転換点」になると指摘。
RSAの株式14.9%を保有する筆頭株主でアクティビストのセビアン・キャピタルは買収を全面的に支持すると表明した。
業界筋によると、RSAはチューリッヒ保険 (S:ZURN)による56億ポンドの買収案が2015年に頓挫して以来、身売り先を探していた。 OLJPBUS Reuters Japan Online Report Business News 20201119T034719+0000