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ユニリタ Research Memo(3):システム運用とデータ活用領域が強みの自社開発パッケージソフトメーカー(2)

発行済 2020-12-08 15:13
更新済 2020-12-08 15:21
© Reuters.  ユニリタ Research Memo(3):システム運用とデータ活用領域が強みの自社開発パッケージソフトメーカー(2)

■会社概要(5) システムインテグレーション事業2018年2月に買収した(株)無限の連結化に伴って2019年3月期より新たに追加されたセグメントである。

情報通信業、流通小売業、製造業などの顧客を中心に、顧客管理、eコマース、コンテンツマネジメント、IT基盤などの企業情報システムを構築している。

事業特性上、収益性はユニリタ (T:3800)の全体的な水準と比較して低いものの、顧客のシステムライフサイクルの上流からワンストップで提案するグループエコシステムにおいて重要な役割を担う。

顧客数(同社製品の導入実績数)は1,700社を超え、大手企業による導入実績が多く見られる。

業種別売上構成比では、幅広い業種に対応しているが、製造、小売・流通、金融・保険の比率が高い。

販売チャネルは、従来、直販を中心に提供してきたが、最近では、パートナー企業(販売代理店)との協業によるソリューション提供力の強化(協業モデル推進)に取り組んでおり、パートナー企業数も100社を突破している。

また、webマーケティングにも注力しており、webマーケティングからの案件化の仕組みも確立してきている。

Webマーケティングにおいてはコロナ禍の影響により、より重要度も増している。

主な連結子会社は、システム運用コンサルティング事業を展開する(株)ビーエスピーソリューションズと中国の販売拠点である備実必(上海)軟件科技有限公司のほか、(株)アスペックス(人材派遣業界向けの勤怠管理用のSaaSビジネス)、(株)ビーティス(BCPサービスの構築・運用・保守のサポート)、(株)データ総研(データ活用に関するコンサルティング事業)、(株)ユニ・トランド(移動体向けITソリューションの提供)、(株)ユニリタプラス(西日本地域の顧客への販売強化及びパートナー企業との連携)、(株)無限(システムインテグレーション事業、自社パッケージソフトの開発・販売など)、(株)ビジネスアプリケーション(人材サービス業界向け業務管理システム開発・販売)の計9社となっている。

2. 企業特長同社は企業理念として「私たちは、しなやかなITを使い、社会の発展とより良い未来の創造に貢献する企業を目指します。

」を掲げている。

同社の特長として以下の3点が挙げられる。

(1) 独立系の自社開発パッケージソフトウェアメーカー主力事業(システム運用及びメインフレーム向け)における同社製品は、コンピュータの規模やメーカーなどの制約を受けることなく、システムのスムーズな運用を可能としているところに強みがある。

同社製品と競合するメーカー系製品では、ハード部分だけを他のメーカーに切り替えることができないため、顧客にとって柔軟なシステム構築を阻害する要因となっていることと一線を画す。

また、同社の主力事業における提供価値は、ITシステム運用の自動化、効率化にどれだけ貢献できるかに集約されるため、その分野に特化して積み上げてきた実績やノウハウが、同社製品及びサービスのきめ細かさやパフォーマンスの高さ、提案の精度に反映されている。

システム導入に際しては、代理店任せの傾向が多く見られるなかで、同社製品が金融機関や大手企業を中心に直販にて提供してきたことや、システム更新時にリプレースで採用されるケースが多いのは、その証左と言えるだろう。

同社が運営を委託されている「システム管理者の会」(日本最大規模のシステム管理者のネットワーク)は、会員数17,431名(2020年3月末現在)(賛同企業数252社(2020年5月末現在))と増え続けており、同社がこの分野をけん引する存在であることを示している。

今後は、顧客ニーズの変化に合わせ、これまでの製品販売による提供方法から、クラウドの活用とシステム運用を組み合わせたサービスモデル(サブスクリプションモデル)への転換により、顧客との関係を更に密接にしていく方針である。

(2) メインフレーム向けの安定収益源を次の成長分野へ投資同社の「メインフレーム事業」は、セグメント利益率が51.4%(2020年3月期実績)と極めて高い水準であるとともに、安定的な収益源として同社の業績を支えてきた。

それを可能としているのは、同社製品及びサービスへの信頼もあるが、顧客のスイッチングコスト(システムを入れ替えることにより発生するコスト)の高さにも起因していると考えられる。

「メインフレーム事業」は外部環境の影響(オープン化の進展等)により縮小傾向が続いているものの、残存者利益を享受するポジショニングや底堅い需要の継続により、しばらくはキャッシュカウ(資金源)の役割を担っていくことが想定される。

したがって、その資金を次の成長分野(サービスモデルの強化や新規事業等)への投資に振り向けることができるのは、同社にとって大きなアドバンテージと考えられる。

(3) 顧客事業の「攻め」と「守り」の両面を支援できる体制を実現事業構造変革により、ITシステム運用の自動化、効率化に貢献するだけでなく、その後の顧客の経営資源(人材や予算等)の再配分先(企業価値を創出する分野)にまで事業領域の拡充に取り組んでいる。

顧客事業の「攻め」と「守り」の両面を支援できる体制の確立により、顧客のIT戦略パートナーとしてDXに向けたトータル提案が可能となったことも同社の優位性を形成するものと考えられる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)

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