[ロンドン 5日 ロイター] - ロンドン証券取引所(LSE)は5日、2020年の総収入が3%増加したほか、調整後の営業利益も5%拡大したと明らかにした。
一方、21年のコスト見通しが嫌気され、株価は14%強急落した。
クレディスイスは、コストの伸びが1桁台半ばになるとの見通しに「市場が動揺した」と指摘。長期的な成長見通しが予想に届かない恐れもあるとし、投資判断を当初の「バイ」から「ニュートラル」に引き下げた。
さらに、今年に入り270億ドルでの買収が完了した金融情報会社リフィニティブを巡るコストが予想以上に膨らむとし、プラットフォームの弾力性向上が必要と強調した。
こうした中、シュワイマー最高経営責任者(CEO)は、特別買収目的会社(SPAC)ブームに沸く米株市場の状況に警鐘を鳴らした。
ニューヨークではいわゆる「白紙小切手会社」の上場が急増しており、この流れに乗ることを検討している取引所も少なくない。
シュワイマー氏は記者団に「米市場にSPACのフロス(小さな泡)があるのは明らか。期待に沿わない結果となるものもあるだろう」と述べた。
英国では今週、SPAC上場を容易にするよう促す勧告が出されている。
同氏は、市場には投機的なサイクルがあり、SPACには資本市場で果たす役割があるが、投資家が「よく考えて慎重に」利用することが重要と述べた。