[ニューヨーク 17日 ロイター] - 米国のガソリン小売価格が17日、7年ぶりの高値を記録した。サイバー攻撃を受けた米パイプライン最大手コロニアル・パイプラインが操業停止後に再稼働しているものの、南東部では多くのガソリンスタンドがなおガソリン不足に直面している。
全米自動車協会(AAA)によると、この日の全米ガソリン価格は1ガロン=3.045ドルと2014年10月以来の高値となった。
AAAの広報担当者、ジャネット・マクギー氏は「南東部では今週も供給が逼迫した状態が続くだろう。週末にはガソリン価格が安定し始めたが、メモリアルデーの週末に向け変動することが予想される」と述べた。
調査会社ガスバディーによると、●17日時点で1万1667カ所のガソリンスタンドに燃料が供給されなかった。先週のピーク時の1万5000カ所超からは減少した。燃料価格は南東部で急騰しているが、北部では上昇幅が小さかった。南東部は製油所がほとんどないため、燃料不足の影響を大きく受けた。
ノースカロライナ州ではガソリン価格が前週から平均で1ガロン当たり0.2ドル上昇。サウスカロライナ州、バージニア州、ジョージア州でも1ガロン当たり0.2ドル弱上昇した。
●コロニアル・パイプラインの広報担当者は、サプライチェーンが追いつくまでには時間がかかるものの、現在は通常のペースで稼働していると述べた。17日から同社のパイプラインを利用している企業に通常量を割り当てる作業を再開したという。