[ワシントン 3日 ロイター] - 米食肉大手、タイソン・フーズとマイクロソフトは3日、従業員などに新型コロナウイルスのワクチン接種を義務付ける方針を明らかにした。
米自動車大手3社(ビッグ3)も同日、工場や事務所でマスク着用を再び義務化すると発表。デルタ型変異株の感染が拡大する中、企業の間でも規制を再導入する動きが広がっている。
マイクロソフトは、全ての従業員とベンダー、訪問客に対し、米国内の同社ビルに入館する際にワクチン接種証明の提示を求めると明らかにした。タイソン・フーズは従業員に接種を義務付ける。
衣料小売りのギャップも、ベイエリア、ニューヨーク、アルバカーキの同社オフィスビルに入館する従業員に9月7日から接種証明の提示を義務付ける方針を示した。
ゼネラル・モーターズ(GM)、フォード・モーター、ステランティスと全米自動車労組(UAW)は、ワクチン接種の有無にかかわらず、国内の全ての工場や事務所、倉庫においてマスク着用義務を復活させると発表した。米疾病対策センター(CDC)の指針に従うもので、4日から実施する。
CDCは先週、ワクチン接種を完了した人でも感染率の高い地域においては屋内の公共スペースでマスクを着用するよう勧告した。3日時点では、国内の郡のほぼ8割が対象地域になっているという。
トヨタ自動車は4日以降、感染率が中程度の郡にあるミシガン州の2施設を除き、ほぼ全ての施設でマスク着用義務を復活させると発表。日産自動車も米国の全従業員を対象にマスク着用を義務付けるとした。
こうした中、ワクチン接種について、UAWや自動車各社は強く推奨するとしながらも、義務化するまでには至っていない。UAWのカリー代表は組合員宛ての書簡で「正常な状態に戻るためには(集団)免疫を高めるしかないことが科学的にはっきりしているとはいえ、宗教や健康上の理由でワクチンを受けられない人がいることも理解している」と述べた。