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シナネンHD Research Memo(8):再生エネルギーなど新規事業投資が拡大

発行済 2021-09-02 15:08
更新済 2021-09-02 15:38
© Reuters.
■業績見通し

1. 2022年3月期の業績見通し
中長期的な経営環境の変化や時代の潮流に対応するためにスタートした第二次中期経営計画の2年目となる2022年3月期は順調に立ち上がった。
引き続き、既存事業の選択と集中、及び低効率資産の活用・売却による資本効率の改善を推進し、また、再生可能エネルギー事業や環境配慮型電力の供給など新規事業への戦略投資を実行していく方針である。
そのうえで、第三次中期経営計画での躍進に向けた基盤の整備を進め、持続的な成長が可能となる事業構造を構築していく考えである。


シナネンホールディングス (T:8132)は2022年3月期業績見通しについて、売上高244,000百万円(前期比12.4%増)、営業利益2,100百万円(同28.5%減)、経常利益1,700百万円(同43.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,500百万円(同44.8%減)を見込んでいる。
コロナ禍が依然として収束しておらず、不透明な状況が継続しているが、売上高については、足元の原油価格やプロパンCPの上昇を考慮して2ケタ増収を見込んでいる。
一方、中期経営計画にのっとって経営基盤を整備するため、新規事業への先行投資やDX投資などを予定しており、営業利益は減益の予想となった。
加えて、韓国における再生可能エネルギー事業(大型風力発電)投資に関わる支払利息の増加が見込まれる経常利益、固定資産売却益がなくなる見込みの当期純利益も減益の予想となっている。
なお、既存事業の選択と集中及び低効率資産の活用・売却に関しては現時点で予測できないため、業績予想に織り込んでいない。


セグメント別では、BtoC事業は、営業権の買収やガス事業の新規顧客獲得、電気の収益改善、住設機器の増販、不動産業の開始などにより、物流費の増加や前年同期に縮小した人件費・営業関係費の増加をカバーして、3.5億円程度のセグメント利益の増加を見込んでいる。
BtoB事業では、電気の収益改善やガソリンの増販、環境ソリューションの増販などの一方、灯油の収益低下、物流関係費の増加、マイクロ風車や韓国大型風力発電事業など新規事業投資、環境配慮型電力事業に向けた費用などにより7.5億円の減益を見込んでいる。
非エネルギー事業では、シェアサイクル事業で投資を積極化する一方収益が改善、自転車事業の収益強化もあって、システム事業のインフラ更新費用などをカバーして0.7億円の増益を見込んでいる。
なお、コロナ禍の影響は、BtoC事業の業務用エネルギー、BtoB事業の産業用エネルギー、環境・リサイクル事業、建物維持管理事業においてマイナス要因となるが、BtoC事業の家庭用エネルギー、非エネルギー事業の抗菌事業やシェアサイクル事業においてはプラス要因になると考えられている。


直近の2022年3月期第1四半期の業績は、売上高が49,359百万円、営業利益が417百万円、経常利益が578百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が377百万円となった。
「収益認識に関する会計基準」を適用したことにより、第1四半期の売上高は3,138百万円、売上原価は2,890百万円、営業利益、経常利益、税金等調整前四半期純利益はそれぞれ248百万円減少しているが、旧基準ベースでは、売上高は、原油価格やプロパンCPの高騰による販売単価上昇により、前年同期比33.7%増の52,497百万円となる。
一方、営業利益については、投資強化により同17.8%減の665百万円となるものの、前期あった貸倒引当金の繰り入れが無くなり、経常利益以下は増益着地となり、経常利益が同18.0%増の827百万円、税金等調整前四半期純利益が同50.4%増の1,015百万円となる。
なお、収益認識基準の影響は、主にLPガスにおける収益認識の対象期間が検針日基準から月末基準に変更になったことに由来しており、四半期ごとにプラスマイナスの影響が出るものの、検針日と月末の通期ベースでは影響は解消される見込みである。



創業100周年に向けてROE8%も視野入りへ
2. 中長期成長イメージ
以上のように、定性目標に向けて第二次中期経営計画は順調に進行していることから、定量的にも持続的にROE6%以上を生み出す事業構造の確立へ向かって着実に進んでいると想定することができる。
同社は今後、2021年4月に新たに設置したグループ連携推進室において、グループ全体のシナジーや収益の拡大を図り、業務の効率化を追求する方針である。
新規事業として、新たなバイオマス事業の展開も検討する模様である。
DXに関しては、現在進めている業務プロセスの標準化や新たな基幹システムの導入など守りのDXから、新規事業の創出をサポートする攻めのDXも視野に入れ、投資を実行していく考えである。
その結果、第三次中期経営計画から創業100周年にかけて、既存事業の利益率改善と新規事業の成長という収益の果実を得ることができると考える。
であれば、第三次中期経営計画においては、投資家が一定の目安とするROE8%が視野に入ってくる可能性も高いと考えられる。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)


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