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日プロ Research Memo(1):社会インフラ分野の制御・組込システムに強み

発行済 2021-09-08 15:11
更新済 2021-09-08 15:30
© Reuters.
■要約

日本プロセス (T:9651)は独立系のシステム開発・ITサービス企業である。
1967年の創業以来、安全・安心が重視される難易度の高い社会インフラ分野の制御システム、及び社会インフラを支える機器の組込システムの開発で培った高品質・信頼性を強みとしている。


1. 大手優良顧客との強固な信頼関係で独自のポジションを確立
事業セグメントは制御システム、自動車システム、特定情報システム、組込システム、産業・ICTソリューションの5分野としている。
電力制御関連、鉄道運行管理関連、自動車パワートレイン制御・車載情報関連、気象・防災・環境関連、航空・宇宙関連、リモートセンシング関連、情報家電関連、建設機械関連、医療機器関連などの分野において、大手優良顧客と強固な信頼関係を構築している。
システム開発・ITサービス業界において、規模は小粒ながら独自のポジションを確立していることが特徴だ。


2. 成長分野に積極展開
自動車システムで世界的に注目されている、CASE(Connected=コネクテッド、Autonomous=自動運転、Shared=カーシェアリング、Electric=電動化)分野において、得意とする画像認識・識別技術、近距離無線通信技術、車載制御技術、組込技術などを融合した自動運転・ADAS(Advanced Driver-Assistance Systems=先進運転支援システム)関連や、IVI(In-Vehicle Infotainment=次世代車載情報通信システム)関連に取組んでおり、事業の柱として大きく成長させた。
また、IoT(Internet of Things=モノのインターネット)関連、ネットワーク・セキュリティ関連、AI(Artificial Intelligence=人工知能)関連、ロボティクス関連、クラウド関連、医療機器関連などの成長分野にも積極展開している。


3. 2021年5月期は減収・営業微減益だが計画超で着地
2021年5月期の連結業績は、売上高が前期比1.6%減の7,643百万円、営業利益が同3.6%減の701百万円、経常利益が同2.3%増の803百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同2.6%減の544百万円だった。
前期比では減収・営業微減益だが、制御システムの好調などで期初計画及び上方修正計画を上回って着地した。
全体としては新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)の影響が想定よりも軽微にとどまり、グループ間の連携強化進展、プロジェクト管理強化による生産性向上、経費削減なども寄与した。


4. 2022年5月期は営業利益横ばい予想だが保守的
2022年5月期連結業績予想(収益認識に関する会計基準(企業会計基準第29号)等(以下、収益認識に関する会計基準等)を適用)は、売上高が7,870百万円、営業利益が705百万円、経常利益が745百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が500百万円としている。
収益認識に関する会計基準等を適用していない2021年5月期実績との単純比較で売上高は3.0%増、営業利益は0.5%増、経常利益は前期に計上した保険解約返戻金を見込まず7.3%減、親会社株主に帰属する当期純利益は8.1%減となる。
需要が堅調に推移するが、持続的成長に向けた人材投資なども継続するため、営業利益は横ばい予想としている。
ただし会社予想は保守的な印象が強く、上振れの可能性が高いだろう。


5. 中期的に収益拡大・高収益化期待
第4次中期経営計画及び第5次中期経営計画を経て、連結ベースの売上高営業利益率は7%台から9%台まで上昇した。
なお同社は持続的成長に向けた投資として業績連動賞与の形で社員への還元を厚くしている。
社員への還元によって業績が向上するという好循環につながっている。
このため売上高営業利益率は表面的には低く見える形になっているが、実質的な利益率は高水準である。
第6次中期経営計画(2022年5月期~2024年5月期)は持続的成長に向けた基盤構築のステージと位置付けている。
大規模案件請負を推進して人材育成につなげる方針だ。
成長分野への取り組みや人材育成を加速して、中期的にも収益拡大・高収益化が期待される。


■Key Points
・社会インフラ分野の制御・組込システムに強みを持つ独立系ITサービス企業
・自動運転・ADAS関連など成長分野に積極展開
・2022年5月期は営業利益実質横ばい予想だが保守的

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)


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