[20日 ロイター] - 米半導体大手マイクロン・テクノロジーの幹部は20日、米国内にメモリーチップの工場を新設することを検討しているが、アジア地域よりも高い製造コストを相殺するため、連邦・州政府からの補助金が必要だとの考えを示した。
マイクロンは主要メモリーチップを製造する唯一の米企業で、サムスン電子やSKハイニックス、キオクシア(旧東芝メモリ)と競合している。
マイクロンのチーフ・ビジネス・オフィサー、スミット・サダナ氏はロイターの取材に対して、メモリーチップは世界の半導体市場の約30%を占めているが、米国で製造されているのはわずか2%だと説明。国家安全保障の観点からも、サプライチェーン(供給網)を安定させるためにも、米国での製造を現在の2%から引き上げるべきだと語った。
ただ、米国でのメモリーチップ製造コストはアジア地域よりも45%高くなると見積もっていると述べ、新工場に関する決定は、議会で審議されている工場建設への補助金や、高コスト製品への投資税控除が導入されるかどうかに左右されると述べた。