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AT&Tとベライゾン、5G導入延期の政府要請拒否 空港周辺は見合わせ

発行済 2022-01-03 14:43
更新済 2022-01-03 14:45
© Reuters.  AT&Tとベライゾンの各CEOは、新たな高速大容量規格「5G」サービスの導入について、航空機の運航の安全をめぐる懸念から延期を求めた米政府の要請に応じない方針を示した。

[ワシントン 2日 ロイター] - 米通信大手のAT&Tとベライゾン・コミュニケーションズの各最高経営責任者(CEO)は、5日に予定している新たな高速大容量規格「5G」サービスの導入について、航空機の運航の安全をめぐる懸念から延期を求めた米政府の要請に応じない方針を示した。一方で暫定的に新たな安全措置を講じると申し入れた。

ブティジェッジ運輸長官と連邦航空局(FAA)のディクソン長官は先月31日、最大2週間5Gの商用展開を延期するようAT&Tのスタンキー、ベライゾンのベストバーグ両CEOに求めた。

両社は2日付の共同書簡で、空港周辺への5G展開を半年間見合わせる意向を表明する一方、「Cバンド」と呼ばれる周波数帯域の利用をそれ以上制限することは拒否した。また、運輸省の提案について、世界最高水準で国際競争力のある通信ネットワークの展開に必要な運営管理を無責任に放棄することになると指摘した。

航空業界とFAAは、5Gが航空機の電波高度計など影響を受けやすい電子機器に干渉するリスクがあり、航空便の運航に混乱が生じかねないとして懸念を示してきた。

AT&Tとベライゾンによると、両社が提案した一部地区を除外する手法は、現時点でフランスで活用されている。両CEOは「米国の航空会社がフランスで毎日運航を認められているなら、米国でも同じ運航条件が適用されるべきだ」と訴えた。

FAAは2日、5GのCバンドデータ伝送による干渉の抑制方法をめぐり、通信2社からの最新の書簡を精査中だとした上で、米国の航空安全基準に基づき行動する立場を強調した。またフランスで使用しているスペクトルは航空機高度計用とは離れており、強度も米国よりは小さいと指摘した。

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