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【注目銘柄】日本光電工業は東京都の警戒水準引き上げで業績再々上ぶれに期待感

発行済 2022-01-15 16:29
更新済 2022-01-15 16:35

 日本光電工業<6849>(東1)は、今年1月7日につけた直近安値3035円からの底上げに期待がかかる。新型コロナウイルスの新変異種「オミクロン型」の感染者が、国内でも爆発的に増加し、東京都が、12日の1日当たりの新規感染者が2198人と昨年9月以来に悪化し警戒レベルを一段階引き上げたことから、同社の生体情報モニタや人工心肺装置「ECMO」などへの特需が再び発生するとして業績期待を高め下げ過ぎ修正買いが増勢となてきた。同社の今2022年3月期業績は、すでに期中に2回上方修正されているものの、過去最高の前期業績対比ではなお日本光電工業減益転換予想となっているが、前期と同様に3回目の上方修正で連続最高業績となる展開も想定されている。

■期中に3回も上方修正の前期業績と同様に特需再燃期待も

 同社の業績は、昨2021年年初来の新型コロナ感染症の第1波~第5波の感染拡大のなか入院患者や重症患者が急増し、生体情報モニタや「ECMO」、動脈血飽和度測定装置「パルスオキシメーター」に特需が発生して業績が上ぶれ、前2021年3月期業績は、3回も上方修正を繰り返し、今2022年3月期業績も今年8月、11月と2回上方修正された。11月の再上方修正は、8月の増額値より売り上げを105億円、営業利益、経常利益を各75億円、純利益を55億円引き上げたもので、売り上げ2010億円(前期比0.6%増)、営業利益255億円(同5.9%減)、経常利益255億円(同10.1%減)、純利益175億円(同4.1%減)と見込んでいる。

 2回の上方修正でも利益が前期比減益となるのは、前期業績を押し上げた特需が大きくその反動減を慎重に見込んでいるためで、「オミクロン型」の感染も、当初は重症化リスクは低いとされたものの、全国の感染者が、1万人を超えてきており、前期と同様に特需が再燃し、3回目の上方修正も想定範囲内となる。現に東洋経済会社四季報最新号では、今期純利益を187億円と観測、連続の過去最高更新の計算となる。また今期配当は、減益転換予想で前期の年間55円(前々期実績35円)から39円へ減配を予定しているが、業績の再々上ぶれ次第では配当異動も有力となる。

■上値抵抗線の25日線を上抜きまず昨年来高値調整幅の3分の1戻しにトライ

 株価は、今年8月の1回目の業績上方修正に感染拡大の第5波の「ウイズ・コロナ」関連株人気が加わって昨年来高値4145円まで買い進まれ、11月の再上方修正では修正業績が市場コンセンサスを下回るとして25日移動平均線が上値の壁となって3035円まで調整した。PERは15倍台と東証1部全銘柄平均並みだが、昨年来高値から4カ月にわたる下値調整は十分で、足元の株価続伸で上値抵抗線の25日移動平均線を上抜いてきた。まず昨年来高値から直近安値への調整幅の3分の1戻しの3400円台を回復し、半値戻しの3590円にトライしよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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