執筆：Yasin Ebrahim
Investing.com – S&P500種指数は日中の上昇から反落、木曜日はマイナス圏で取引を閉じた。この日の下落は投資家がFRBの利上げペースが早まることに懸念し、TeslaやIntelを中心とする半導体株の下落 が重荷となって引き起こされたとみている。
S&P 500は0.5%下落、ダウ工業株30種平均は0.02%（7ポイント）下落、ナスダックは1.4%下落した。
Tesla (NASDAQ:TSLA)は、予想を上回る四半期決算を発表したが、サプライ・チェーンの問題が今年の生産量に重くのしかかると警戒感を示し、同社の株価は11%以上下落した。
しかし市場のアナリストの中には、2022年に生産台数を50%増加させるという計画を含む同社の決算に勇気づけられた人もいたようである。
Oppenheimer Groupは「出荷予想を上方修正したため、目標株価を（1080ドルから）1103ドルに引き上げた」と述べた。
一方、Intel (NASDAQ:INTC)は、四半期決算は予想を上回ったものの、投資コストの増加が事業成長を圧迫するという懸念から見通しに関しては警戒感が強まり、株価は7%以上下落して引けた。
「第4四半期にインテルはほぼすべての指標で上昇を示したため、好調な四半期となったが、投資費用（減価償却費と事業支出の両方）の増加が再び収益の重しとなるとの同社の見通しは投資家を失望させた」とWedbush証券は分析している。
半導体株の不振はハイテク株全体にも伝播したが、Microsoft (NASDAQ:MSFT)とAmazon (NASDAQ:AMZN)が上昇を主導し、下落を一部相殺した。
Apple (NASDAQ:AAPL)は、引け後に決算発表を控えているが、上昇幅を縮小し横ばいで引けた。
Netflix (NASDAQ:NFLX) は、投資会社Pershing Square社の Bill Ackman氏が、金曜日に急落した同社株を310万株以上買ったことを明らかにし株価は6%上昇し、いくぶん値を戻した。
金利上昇への懸念からグロース株へのセンチメントが悪化し、ここ数週間、大手ハイテク株は売りを浴びている。
米連邦準備制度理事会（FRB）のパウエル議長は水曜日、3月に利上げを行う可能性と、さらに今後の利上げペースを速めることの可能性を示唆した。
Coinbase (NASDAQ:COIN)、Zoom Video Communications (NASDAQ:ZM)、Teladoc (NYSE:TDOC)などを保有するCathie Woods’ Ark ファンドのパフォーマンスは割高グロース株の売り圧力を測る指標として頻繁に取り上げられる。
巨額の時価総額を持つハイテク企業の株価は、再び投資家を惹きつける水準まで株価は低下している。
The Wealth Consulting Groupの創設者兼最高経営責任者のJimmy Lee 氏は、木曜日の Investing.com のYasin Ebrahim氏とのインタビューで、「Ark ファンドに組み入れられている銘柄の多くは下落したが、巨額時価総額を持つハイテク企業のいくつかは魅力的な水準まで株価は低下しており、投資家の関心は戻ってくるだろう」と述べた。
「Microsoftのように四半期ベースで好業績を続ける株は、長期投資家の資金を集め、おそらく52週の高値に戻ることになるだろう」と同氏は付け加えた。
経済面では、第4四半期の米国経済は予想を上回る6.9%の成長を示したが、エコノミストはこの加速に安心はしていない。「第4四半期のGDPは6.9%という目覚しい伸びを示したが、その内容はあまり好印象的ではない。最終需要は、少なくともそれ以前の四半期の成長率に比べれば全体的に弱かった」とJefferies証券は述べている。