[28日 ロイター] - 米アップルが28日の米国株式市場で9営業日ぶりに反発。株価は一時6%超上昇し169ドル台を付けた。前日に発表した四半期決算が好調だったほか、ティム・クック最高経営責任者(CEO)がメタバース(巨大な仮想現実空間)分野への野心を示唆したことを受けた。
2021年10─12月期決算は、売上高が前年同期比11%増の1239億ドルと過去最高となった。半導体不足に直面しながらも、堅調なiPhone販売とサービス事業の契約者増に支えられ、市場予想の1187億ドルを上回った。
また、クックCEOは「アップストア」には1万4000本のARアプリがあり、この数がさらなる投資によって増えることを示唆。メタバースへの方針を問われ、「われわれはこの分野に大きな可能性を見いだしており、それに基づいて投資を行っている」と答えた。
リフィニティブのデータによると、少なくとも11社の証券会社がアップルの目標株価を引き上げた。目標株価の中央値は188.5ドル。
ただ、TSロンバードの戦略部門責任者、アンドレア・シシオーネ氏は「ハイテクセクターは依然として非常に割高で、FRBがさらにタカ派的なサプライズを提供する可能性もあり、不確実性が大きい」と述べた。