執筆:Dhirendra Tripathi
Investing.com -- 1月の小売売上高が予想を上回ったことで、米連邦準備制度理事会(FRB)の政策立案者は来月からより迅速に利上げを行う根拠を十分に得ることができたが、水曜日の株式市場は不安定な動きとなった。
ロシアとウクライナの情勢においては膠着状態が続く中、開戦への懸念は少しづつ収まってきた。米国はロシアが軍事行動を起こせば厳しい制裁を科すと脅し、外交圧力を強めている。
1月の小売売上高は3.8%増と、前月から急回復した。消費者は自動車などを購入したことが要因だ。アナリストの予想は2%の増加に留まっていた。
FRB高官は、より速いペースでの利上げと今年後半から開始できるバランス・シートの「大幅」な縮小によって、金融緩和政策を抑制することに賛成していたことが、水曜日に発表された1月のFOMC会合の議事録で明らかとなった。
利上げが加速するとの見方から、ハイテク株が売られた。
木曜日には、先週の新規失業保険申請件数が発表される。Walmartの決算発表も午前中にある。
木曜日のマーケットに影響を与える可能性のある3つの事柄を紹介する。
1. Walmartの決算発表
Walmart Inc (NYSE:WMT)は木曜日に第4四半期の決算を発表する予定。Investing.comのアナリストによると、この期間の売上は1517億4000万ドル、1株当たり利益は1.49ドルとみられている。アナリストは、サプライ・チェーンと雇用に関する見通しに注目している。
2. Nestleの決算発表
食品大手のNestle SA (SIX:NESN)は2021年通期決算を木曜日に発表予定で、売上は939億ドル程度、純利益は133億ドル程度と予想されている。
3. 新規失業保険申請件数
米国にて先週新規失業保険を申請した人数は、4週連続で減少して21万9000人になるとみられている。
米国の失業手当を受給する人の指標となる継続失業保険申請件数は160万5千件に減少すると予想されている。
--ロイターの報道とInvestment.comのスタッフの見解を参考にして執筆