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サイバネット Research Memo(1):自社開発製品の強化等により2023年12月期以降V字回復を目指す

株式 2022年03月25日 15:45
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■要約

サイバネットシステム (T:4312)は、製造業を中心とした設計・研究開発などで利用されるCAE(コンピュータによる工学支援)ソフトウェアのソリューションサービス大手であり、またクラウド・セキュリティ製品なども取り扱っている。
CAEのリーディングカンパニーとしてソフトウェア製品を中心に35社以上のベンダーの販売代理店となり、CAEソリューションのパイオニアとして2,600の企業、500の大学・研究機関を顧客に抱える。
また、海外ソフトウェア開発会社3社を子会社に持つほか、中国、台湾を中心にアジア市場でもCAEソリューションビジネスを展開している。
単体売上高の約6割がストックビジネス(既存顧客の更新契約)で占められるため、収益の安定性も高い。


1. 2021年12月期の業績概要
2021年12月期の連結業績は売上高で前期比4.8%増の22,697百万円、営業利益で同1.6%減の2,830百万円となった。
売上高はCAEソリューションサービス事業におけるエンジニアリングサービスの回復と海外売上高の伸長、並びにITソリューションサービス事業におけるクラウド・セキュリティ製品の伸長により、過去最高を連続更新した。
一方、営業利益は海外子会社における人件費やデジタルマーケティング費用等を中心とした販管費の増加によって微減益となった。
なお、主要取引先の1社であった米Synopsys (NASDAQ:SNPS)との光学設計解析ソフトウェアに関する販売代理店契約を2021年10月1日付で終了している(2020年12月期の関連売上高は4,657百万円)。


2. 2022年12月期の業績見通し
2022年12月期の連結業績はSynopsysとの代理店契約を終了した影響により、売上高で前期比11.9%減の20,000百万円、営業利益で同36.4%減の1,800百万円と減収減益となる見通し。
光学系ソリューションについては同社最大の取引先である米Ansys (NASDAQ:ANSS)※との販売代理店契約を2021年10月2日付で新たに締結し、Ansys光学CAEソリューションをラインナップに加えている。
機能面ではSynopsys製品とほぼ同レベルであるため、同社はCAE分野において35年以上にわたり培った経験と技術を活かし、顧客満足度の高いサポート力を強みにして徐々にシェアを奪取していく戦略だ。
また、自社開発製品やDX事業の強化、並びにクラウド・セキュリティ製品の売上拡大等によって、業績の落ち込みを最小限に食い止めていくことにしている。


※CAEソフトウェアの世界トップ企業で、2021年12月期の売上高実績は1,906百万ドル。



3. 中期経営計画の概要
同社は2026年12月期までの5ヶ年の中期経営計画を発表した。
2023年12月期以降の業績V字回復を実現するための施策として、自社開発製品の強化、アジア事業の拡大、モノづくりのDX促進、SDGs分野などでのシミュレーション技術の活用等に取り組むことでトップラインの成長を図るとともに、高付加価値事業の強化と成長投資のバランスを取りながら高水準の利益率を目指していく。
経営数値目標としては2026年12月期に売上高で30,000百万円(2021年12月期比32.2%増)、EBITDA(営業利益+償却費)で3,800百万円(同23.7%増)を目指す。
営業利益ではなくEBITDAを目標値としたのは、M&Aも視野に入れているためだ。
また、長期的に自社開発製品・サービスの売上構成比を40.0%(2021年12月期は24.2%)、海外売上高比率を25.0%(同23.3%)に引き上げていく計画となっている。
特に自社開発製品・サービスの売上拡大が中期業績目標を達成するための鍵を握るものと見られる。
なお、株主還元策についても積極的に行っていく意向を示している。
従来は配当性向50%またはDOE(純資産配当率)3.0%のいずれか高い指標を目安に配当を実施してきたが、短期的な減益局面においても、安定した配当を実施することを目的に、今後はDOEで6.0%を配当の目安とし、自己株式の取得についても手元資金や株価水準等を総合的に勘案しながら、機動的に判断していくことにしている。


■Key Points
・CAE分野において35年以上にわたり蓄積したノウハウと技術力を基盤としたソリューション力が強み
・2021年12月期業績は、アジアを中心とした海外売上の拡大とクラウド・セキュリティ製品の伸長により過去最高売上を更新
・2022年12月期はSynopsys関連ビジネスの喪失で一時的に減収減益となる見通し
・自社開発製品の強化やアジア事業の拡大、モノづくりのDX促進等により2023年12月期以降の業績V字回復を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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