■今後の見通し
1. 2022年12月期の連結業績予想
不二精機 (T:6400)の2022年12月期の連結業績予想は、売上高7,909百万円(前期比5.9%増)、営業利益427百万円(同29.5%減)、経常利益375百万円(同39.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益300百万円(同40.7%減)となっている。
2022年12月期は自動車向けが中期的な受注もあり堅調な伸びを続けるも、利益面では材料費の高騰や次世代に向けた研究開発費の増加、さらには人件費増などの要因が加わり、前向きな投資増額により利益は減少する見通しとしている。
2. 事業別見通し
事業別の見通しは、射出成形用精密金型及び成形システム事業は前期比5.6%増の2,997百万円となっている。
売上面では、2021年3月期の反動増のプラス寄与が剥がれることに加え、注射器用途で規格変更による金型需要の一巡もあり、伸び悩む見通し。
ただし全体として、ダイアライザー向けが国内に加え中国向けの拡大などで着実に増加し、増収を確保できると見込んでいる。
利益面では、設備投資額の増加による償却負担の増額、EV向け新製品の開発投資額の増額が見込まれ、前向きな投資により2022年12月期は減益が避けられないとしている。
ただし2021年12月期は2020年12月期の反動増も加わった決算であること、2019年12月期までの推移からすると右肩上がりの収益拡大基調は崩れていないとしている。
精密成形品その他事業は前期比6.1%増の4,912百万円の予想となっている。
売上面では、引き続きタイ及びインドネシアの4輪向け売上の拡大が見込まれ、増収を確保する見通し。
利益面では、MIX悪化により収益率の低下を見込むほか、全体としては材料費高騰が見込まれ、さらに抑制してきた人件費も人材確保と収益拡大による賃上げ実施などでかさむ見込みとなっている。
しかし、自動車産業においては半導体不足による生産の遅延から始まり、昨今のウクライナ情勢を踏まえ、世界経済の沈滞や物流の混乱、石油価格の高騰など、改めて自動車産業にとって逆風が吹き始めるなど、収益環境が変化する懸念も生じており、2022年3月期はリスクファクタが多くあることは認識する必要があるだろう。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 岡本 弘)
1. 2022年12月期の連結業績予想
不二精機 (T:6400)の2022年12月期の連結業績予想は、売上高7,909百万円(前期比5.9%増)、営業利益427百万円(同29.5%減)、経常利益375百万円(同39.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益300百万円(同40.7%減)となっている。
2022年12月期は自動車向けが中期的な受注もあり堅調な伸びを続けるも、利益面では材料費の高騰や次世代に向けた研究開発費の増加、さらには人件費増などの要因が加わり、前向きな投資増額により利益は減少する見通しとしている。
2. 事業別見通し
事業別の見通しは、射出成形用精密金型及び成形システム事業は前期比5.6%増の2,997百万円となっている。
売上面では、2021年3月期の反動増のプラス寄与が剥がれることに加え、注射器用途で規格変更による金型需要の一巡もあり、伸び悩む見通し。
ただし全体として、ダイアライザー向けが国内に加え中国向けの拡大などで着実に増加し、増収を確保できると見込んでいる。
利益面では、設備投資額の増加による償却負担の増額、EV向け新製品の開発投資額の増額が見込まれ、前向きな投資により2022年12月期は減益が避けられないとしている。
ただし2021年12月期は2020年12月期の反動増も加わった決算であること、2019年12月期までの推移からすると右肩上がりの収益拡大基調は崩れていないとしている。
精密成形品その他事業は前期比6.1%増の4,912百万円の予想となっている。
売上面では、引き続きタイ及びインドネシアの4輪向け売上の拡大が見込まれ、増収を確保する見通し。
利益面では、MIX悪化により収益率の低下を見込むほか、全体としては材料費高騰が見込まれ、さらに抑制してきた人件費も人材確保と収益拡大による賃上げ実施などでかさむ見込みとなっている。
しかし、自動車産業においては半導体不足による生産の遅延から始まり、昨今のウクライナ情勢を踏まえ、世界経済の沈滞や物流の混乱、石油価格の高騰など、改めて自動車産業にとって逆風が吹き始めるなど、収益環境が変化する懸念も生じており、2022年3月期はリスクファクタが多くあることは認識する必要があるだろう。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 岡本 弘)