執筆：Yasin Ebrahim
Investing.com – FRBのパウエル議長が5月の会合で0.5%の利上げを示唆したことで、ハイテク株が売られ、木曜日のダウ工業株30種平均は下落した。
ダウ工業株30種平均は1%の368ドル、S&P 500は1.5%、Nasdaqは2%、それぞれ下落した。
パウエル議長は木曜日のIMFパネル・ディスカッションで、「5月のFOMC会合で0.5%の利上げは議論の俎上に上がっている」と述べた。
FRB議長は、今後のFOMC会合で0.5%の利上げを前倒しで実施し、FRBが金融引き締めサイクルの初期に積極的な利上げを行う可能性を躊躇なく示唆した。
米国債利回りがいち早く反応し、10年債利回りは3%近くまで上昇し、ハイテク株を含む株式市場のグロース株にも下落圧力がかかった。
Meta(NASDAQ:FB) が6%安と大型ハイテク株 の下落の中心となり、Googleの親会社のAlphabet (NASDAQ:GOOGL)、Amazon (NASDAQ:AMZN)、Microsoft (NASDAQ:MSFT)、Apple (NASDAQ:AAPL)も下落して木曜日の取引を終えた。
水曜日に2004年以来最大の1日の下落率を記録したNetflix (NASDAQ:NFLX)は、3%以上下落した。1月に同社株を押し目買いしていた有名投資家Bill Ackman氏は、自身のヘッジ・ファンドであるPershing Squareが損失を出してポジションを手放したと発表した。
Tesla (NASDAQ:TSLA)は、サプライ・チェーンと投入コストの懸念にもかかわらず、四半期決算が売上高と利益の両方でアナリストの予想を上回ったことから、市場全体が下落する中でも例外であることが判明した。
「このようなシンデレラのような素晴らしい決算内容と、厳しいサプライ・チェーン懸念がある中での優れた見通しは、2022年を通して同社にとって非常に強固と思われるEV車の需要を反映しており、下半期も期待できるだろう」とWedbush証券は述べている。
United Airlines (NASDAQ:UAL)やAmerican Airlines (NASDAQ:AAL)など、航空各社が発表した決算は市場予想を上回り、旅行需要回復への楽観論を伴って航空株は大幅上昇した。
「United Airlinesの決算発表で目立ったのは、6月期の記録的な収益見通しである。さらに、同社は2022年通期で黒字化するととの見通しを示した」とドイツ銀行は述べている。
一方、AT&T Inc (NYSE:T)も、通信大手の第1四半期決算の内容が市場の予想を上回ったことから、4%の上昇となり、上昇基調に乗ったようである。
エネルギー関連株は3%以上の下落となり、Baker Hughes (NASDAQ:BKR)、APA (NASDAQ:APA)、Devon Energy Corporation (NYSE:DVN)の下落が重しとなり市場全体の足を引っ張った。