[ソウル 3日 ロイター] - 韓国統計局が3日発表した4月の消費者物価指数(CPI)は前年比上昇率が4.8%に加速し2008年10月以来、13年ぶりの高い伸びを記録した。韓国銀行(中央銀行)の目標(2%)を13カ月連続で上回り、市場では追加利上げ観測が強まった。
前月は4.1%上昇、ロイターがまとめたアナリストの予想は4.4%上昇だった。
エネルギーと食品を除いたコアCPIは前年比上昇率が3.1%で前月の2.9%から加速し09年5月以来の高い伸びとなった。
韓国10年債利回りは一時2014年5月14日以来の高水準となる3.426%まで上昇した。
韓国中銀は、CPI発表後、会議を開催。Lee Hwan-seok副総裁は声明で、CPI上昇率が当面4.0%を上回る水準で推移するとの見通しを示し、インフレ期待の管理の必要性を強調した。
一方、アナリストはまだ中銀の政策見通しを調整していない。
新韓フィナンシャル・インベストメントの債券アナリストは「4月のCPI上昇は供給要因が主因で、現時点で(政策の)見方は変えない。今後数カ月の需要動向を見守りたい」と述べた。
韓国中銀は昨年8月から引き締めサイクルに入り、先月も予想外の利上げを決定した。
次回の政策決定会合は5月26日。李昌ヨン(イ・チャンヨン)新総裁にとって初の会合となる。