[北京 18日 ロイター] - 中国国家統計局が18日発表したデータに基づきロイターが算出した4月の中国新築住宅平均価格(主要70都市)は前月比0.2%下落した。前月比での下落は昨年12月以来。
住宅需要を下支えする措置が相次いで打ち出されたにもかかわらず、多くの都市で新型コロナウイルス対策の厳しいロックダウン(都市封鎖)が敷かれたことが重しとなった。
3月は前月比横ばいだった。
4月は前年比では0.7%上昇。伸びは3月の1.5%から減速し、2015年10月以来の鈍さとなった。
価格が前月比で下落した都市の数は47都市と、前月の38都市から増えた。
先月は40以上の都市が住宅需要押し上げに向け補助金や住宅ローン金利引き下げなどの措置を講じた。北部の天津市は初めての住宅購入者を対象に住宅積立金制度の融資額上限を60万元から80万元(12万ドル)に引き上げる案を打ち出した。
当局は15日にも、初めての住宅購入者向けローン金利を一段と下げることを認める指針を発表した。
3級都市と4級都市の新築住宅価格は前月比0.6%低下。3月は0.2%低下だった。2級都市は0.1%低下。3月は横ばいだった。1級都市は0.2%上昇、3月は0.4%上昇だった。
ピンポイント・アセット・マネジメントのチーフエコノミストは「4月は住宅価格が下落した都市が増えた。住宅セクターは危機に直面している。政府の政策は、住宅市場を支援する方向に傾いてきたが、支援一色ではない。まだ多くの規制が残されている」と指摘。
「家計の所得はオミクロン株流行でダメージを受ける可能性が高い。ロックダウン(都市封鎖)で住宅取引と投資が難しくなった。住宅セクターがいつ回復するかは不明だ」と述べた。