[23日 ロイター] - 中国の配車サービス大手、滴滴出行(ディディ)が23日に開いた臨時株主総会で、ニューヨーク証券取引所(NYSE)の上場を廃止する計画が圧倒的多数で承認された。
ディディによると、総会に出席した株主の96.26%がNYSEに上場している米国預託株(ADS)を廃止することに賛成した。4月28日時点で12億株だった発行済み株式のうち、今回は約8億1144万株を保有する株主が投票を行った。
同社は6月2日ないしその後に米証券取引委員会(SEC)へADS上場を廃止することを届け出る方針だ。
昨年6月、中国の規制当局から自重するよう求められたにもかかわらず同社がNYSEの上場を強行。当局の怒りを買ったため、同社は事業運営を正常な状況に戻すことができずに苦しんでいる。
グリーンヒル・キャピタルのトーマス・ヘイズ会長は今回の投票結果について「株主にとってこれが唯一の選択肢だ。(ディディが)中国政府の意向にあくまで従わなければ、『生き地獄』が待っている」と指摘した。