三ツ星ベルト<5192>(東証プライム)は24日、50円高(1.79%高)の2832円まで上げて4営業日続伸している。連日の年初来高値更新。大幅増配見通しで予想配当利回り7.8%と利回り妙味が増すことを好感した買いが続いている。
また、19日の大引後に2675円で、20日午前8時45分の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)において買付けの委託を行う(その他の取引制度や取引時間への変更は行わない。)と発表。20日に買い付けを行ったとの発表を受け、需給も改善したことも刺激した。
■連結配当性向100%目標
同社は、5月13日午後2時に2022年3月期決算と剰余金、中期経営計画の見直しについて発表した。2021年3月に策定した「21中期経営計画(2021年度~23年度)においては、1株当たり配当金54円以上(連結配当性向35%)を目標として、従来は前22年3月期年間配当は66円としていたが、同日公表した同中期経営計画の見直しにおいては、今23年3月期と来24年3月期の連結配当性向は100%を目標とするとした。
これに伴い、前22年3月期年間配当は143円(前の期比86円増)となり、今23年3月期年間配当は220円(前期比77円増)の大幅増配を予定している。
■ニッポン・アクティブ・バリューファンドの株主提案に反対表明
同社は、ニッポン・アクティブ・バリューファンドから譲渡制限付株式報酬制度に係る報酬額承認と自己株式取得の株主提案を受けていたが、反対表明しており、今回の連結配当性向100%への引き上げはこれを意識したものと受け止められる。
同社株は、往年の仕手株とのイメージが強く、昨年5月18日にニッポン・アクティブ・バリューファンドからの株主提案に反対表明した日本電計<9908>(東証スタンダード)株が上昇。その後、9か月移動平均線を下値に高値圏で頑強な動きとなっており、三ツ星ベルト株に対する市場の関心も益々高まりそうだ。(信濃川)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)