執筆:Liz Moyer
Investing.com -- 投資家は欧州と米国の中央銀行の金融政策の動向を見守っており、インテル(NASDAQ:INTC)の見解に対する懸念から株式市場は下落して引けた。
欧州中央銀行(ECB)における次回の金利決定会合は木曜日の朝に予定されており、来週はFRBのFOMC会合でインフレ対策に関して次の一手を打つことが見込まれている。金利上昇はハイテク・セクターを圧迫し、ハイテク大手の多いNASDAQ総合は弱気基調の中にある。インテルは、顧客の在庫削減による需要減の圧力が強い中で、短期的な見通しについて「徐々に慎重になる」という見解を示した後、5%の下落となった。
今週末には、5月の消費者物価指数が発表される。小売業界の最近の決算発表によれば、消費者の購買傾向は、より高価な食品や燃料を優先的に購入し、旅行や娯楽に家計の多くを割く一方で、生活必需品にはより慎重になっていることを示した。投資家はこの傾向の意味を吟味している。
FRBは金利を引き上げることでインフレを緩和させ、同時に労働市場の堅調さを継続したいと考えている。先週の失業率は木曜日の朝に発表される。尚、最近の数週間は、1960年代後半以来の低水準に失業率となっている。
決算発表シーズンはほぼ終了した。Spirit Airlines (NYSE:SAVE)の投資家は、金曜日にフロンティア・グループからの買収オファーについて決議することになっていたが、今は待つしかないだろう。同航空は、フロンティアの入札とJetBlue航空からの競合する買収オファーの評価プロセスを継続するという理由で、今月末に株主総会を延期した。
木曜日の取引に影響を与えると思われる3点を紹介する。
1. ECBによる金利決定
ECBは明日午前7時45分(米国東部時間)に最新の政策金利の決定と声明を発表する。記者会見は東部時間午前8時30分に予定されている。アナリストは、金利をゼロに据え置くと予想している。
2. Metaの証券コード
Facebook (NASDAQ:FB) の証券コードが明日正式に変更され、新しい親会社である Meta PlatformsのMETAとなる。同社は、ソーシャル・メディア企業から仮想メタバースの構築に焦点を当てた企業へのブランド転換を図るため、昨年社名を変更した。株価は今年に入ってから41%下落している。
3. DocuSignの決算発表
コロナ禍の中でリモート・ワークが主流となり、ブームとなったバーチャル署名サービスのDocuSign Inc (NASDAQ:DOCU) は、売上高5億8200万ドル、1株あたり利益46セントを発表すると予想されている。同社とMicrosoft (NASDAQ:MSFT)とのより緊密な関係について、アナリストの関心は高いようだ。