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いちご Research Memo(3):不動産価値向上を図る心築事業を軸に3つの上場投資法人と連携

発行済 2022-06-16 16:03
更新済 2022-06-16 16:15
© Reuters.

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■会社概要

1. 会社概要
いちご (TYO:2337)は、オフィス、商業施設、ホテル、レジデンスなど幅広いタイプの不動産を対象とし、不動産価値向上ノウハウを駆使し、投資・運用を行う心築を強みとする。
不動産ファンド運営会社及び資産流動化などを行う会社を前身とし、2000年に事業をスタートした。
2002年には大阪証券取引所ナスダック・ジャパン市場に上場し、後に東証JASDAQ市場へ市場替えし、私募不動産ファンドなどを通じて事業拡大を加速させた。
リーマンショックを契機に、いちごトラスト・ピーティーイー・リミテッドが大株主となり、資産運用ビジネスをコアとした事業の選択と集中を行った。
その後、2008年に持株会社制に移行し、2011年にJ-REITの運用会社2社を子会社化し、J-REITへ参入。
また、2012年にはクリーンエネルギー事業に参入した。
2015年11月にはホテルリート、2016年12月にはインフラ投資法人を上場させ、現存不動産に新しい価値を創造する心築事業とともに、アセットマネジメント事業、クリーンエネルギー事業においても発展を遂げている。
2015年11月に東証1部に昇格、2016年8月にはJPX日経インデックス400の構成銘柄に選定され、その地位を現在も維持している。
また同社は、不動産価値向上技術・ノウハウを軸にオフィス、ホテル、再生可能エネルギー発電施設の3つの投資法人と連携するユニークな企業グループである。
同社はすべての事業において社会貢献を目指しており、心築事業における環境負荷低減やクリーンエネルギーの創出など本業を通じた貢献に加え、Jリーグのトップパートナーとして地域活性に参画し、「RE100」や「国連グローバル・コンパクト」に加盟するなど多面的な活動を通じて、サステナブルな社会の実現に力を注いでいる。
2022年4月の東証市場再編においてはプライム市場へ移行した。


2. 事業内容
同社の事業セグメントは、アセットマネジメント事業、心築事業、クリーンエネルギー事業の3つである。
アセットマネジメント事業は、いちごオフィスリート投資法人 (TYO:8975)、いちごホテルリート投資法人 (TYO:3463)、いちごグリーンインフラ投資法人 (TYO:9282)及び、自社グループで運用する不動産私募ファンドに対し、案件の発掘や供給、運営、管理などを行う。
2022年2月期の全社の売上高4.2%(内部売上高を除く)、営業利益18.4%と利益に貢献している。
心築事業は不動産保有期間の賃料収入を享受しつつ遵法性の治癒や耐震補強、稼働率改善などによってテナント満足度の向上を通じた不動産価値の向上を図り、その後売却し高い売却益を実現する。
2022年2月期の売上高86.4%(同)、営業利益60.6%を占める同社の大黒柱である。
2017年3月設立のいちごオーナーズの業績もこのセグメントに入り、コロナの状況にあってセグメント収益を牽引するまでに成長した。
クリーンエネルギー事業は太陽光を主とした再生可能エネルギー発電を行う事業であり、2022年2月期の売上高9.4%(同)、営業利益21.3%と安定した利益を稼ぐ。


3. ビジネスモデルの特徴
同社の収益構造にはストック収益とフロー収益があり、どちらもバランスよく成長してきた。
ストック収益として、保有資産の賃料収入、発電所の売電収入、アセットマネジメント(AM)のベース運用フィーなどがある。
2022年2月期実績で14,912百万円(前期は15,065百万円)であり、コロナの影響は受けたものの安定感があり、同社のKPIであるストック収益固定費カバー率は200%弱をキープしている。
同社の固定費(固定販管費+支払利息)は7,819百万円、ストック収益だけで固定費の約2倍を稼いでいる。
フロー収益は主に心築事業における不動産譲渡益である。
2022年2月期は9,793百万円(前期は5,850百万円)であり、コロナの影響から徐々に回復していることが見て取れる。
コロナ以外にも不況期などによりフロー収益が落ち込む時期においても、ストック収益が余裕を持って固定費をカバーできる点が、同社の強みとなっている。
また、同社では徹底したキャッシュ・フロー経営を経営方針に掲げており、心築資産の80%強を固定資産に振り替え、税効果によるキャッシュ創出を実現している。
例年、純利益を大きく上回るキャッシュを創出しており、コロナの状況においても、純利益の約2倍となっている。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)

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