[ストックホルム 4日 ロイター] - 北欧の航空会社SAS とパイロットの賃金交渉が4日に決裂し、ストライキに突入することになった。赤字に陥るSASにとっては存続の危機となるほか、夏休みを迎える欧州旅行が混乱する恐れもある。
シドバンクのアナリスト、ヤコブ・ペデルセン氏は、ストによる損失は1日当たり1億スウェーデンクローナ(1000万ドル)に上る可能性があり、SASのチケット販売に影響が出ると予想。同社株はこの日、5%安で取引を終えた。
SASのAnko van der Werff最高経営責任者(CEO)は声明で、「この時点でのストライキはSASにとって破壊的で、会社の将来と何千人もの同僚の雇用を危険にさらす」と述べた。
ペデルセン氏は、最悪の場合、SASの80億クローナ余りのキャッシュフローが4─5週間で半減する恐れがあるとし、「SASは負債が多く、コストが高過ぎるため競争力がない。倒産に向かって飛行している」と指摘した。