[18日 ロイター] - 米ゴールドマン・サックスが18日発表した第2・四半期決算は利益が48%減少したものの、市場予想は上回った。投資銀行部門が低調だったが、市場のボラティリティーが高まる中で堅調に推移した債券取引が相殺した。
機関投資家の金融商品売買を仲介するグローバル・マーケッツ部門の収入は32%増の64億7000万ドル。債券やコモディティーのトレーディング収入が55%増、株式のトレーディング収入が11%増となった。
一方、投資銀行部門の収入は株式や債券の引受業務やM&A(企業の合併・買収)助言業務などが落ち込み、41%減の21億4000万ドルだった。
全体の純収入は23%減の118億6000万ドル。利益はほぼ半減の28億ドル(1株当たり7.73ドル)だった。
資産運用部門の純収入は79%減の10億8000万ドルだった。
一方、コンシューマー・アンド・ウェルスマネジメント部門の純収入は25%増の21億8000万ドル。管理手数料やクレジットカード残高が増加した。
純金利収入は6%増の17億3000万ドルだった。
一方、同社は経済見通しの悪化に伴い、雇用の減速や経費削減の可能性があると警告。
デニス・コールマン最高財務責任者(CFO)は決算説明会で「厳しい事業環境を踏まえ、経営資源を最大限に活用するため、先行支出および投資計画の全てを精査している」と述べた。具体的には、採用の速度を落とし、一部の報酬削減を決定したが、こうした措置が業績に反映されるにはしばらく時間が必要とした。
また、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)中に停止していた従業員の年次業績評価を年内に復活させる方針も示した。この制度は業績不振者を明らかにするもので、人員削減につながる可能性が高いとされている。