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ネットイヤー Research Memo(2):デジタルマーケティング支援事業を展開、2019年NTTデータグループ入り

株式 2022年07月22日 15:30
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■事業概要

1. 会社概要
ネットイヤーグループ (TYO:3622)は、「ビジネスの未来をデジタルで創る、ビジネスの未来をユーザーと創る。
ユーザーエクスペリエンスからすべてが始まる。
」をビジョンとして、企業や行政に対しインターネット技術を活用したDXやデジタルマーケティング支援をするSIPS(Strategic Internet Professional Services)事業を展開している。
具体的には、デジタルマーケティング施策の立案、理想のCX(Customer Experience)を実現するためのデザイン設計、オウンドメディア及びアプリの開発、デジタル広告及びSEO運用、各種マーケティングツールの販売・導入支援、運用、EC構築支援及びストアアプリの開発・販売等を行っており、CXを起点としていることが特徴である。


会社設立は1999年で、2008年に東京証券取引所マザーズ市場に株式上場し、2022年4月の同市場区分再編に伴いグロース市場へ移行した。
2019年2月にNTTデータと資本業務提携を発表し、株式の公開買い付けを経て同年3月にNTTデータが同社株式の48.5%を保有する筆頭株主となっている。
2022年3月期末の従業員数は176人で、このうちカスタマーエクスペリエンス事業部で約130名、新規事業となる社会インパクト事業部(Shopify事業含む)で約20名、管理部門で20~30名の体制となっている。
また、プロジェクトごとにアサインする外部の協力パートナーも含めると250~260人規模となる。


なお、2021年4月にソーシャルメディアを活用したマーケティング支援、分析・コンサルティングを行う子会社のトライバルメディアハウス(2009年に子会社化)の全株式を売却した。
売却の主な理由は、同社が今後オウンドメディア領域に経営リソースを集中して成長を目指す方針を決定したことによる。
トライバルメディアハウスの売却により、2022年3月期より単体業績のみの開示となっている。



理想のCX(顧客体験)を実現するデザイン設計力に強みを持つ

2. 事業内容と強み
同社が事業領域とするデジタルマーケティングとは、企業活動においてオウンドメディア(自社Webサイトやスマホアプリなど)を中心に、既存メディアや営業、コールセンター、店舗などと連携させるマーケティング手法を指す。
企業や自治体などのクライアントに対して、新たなデジタルマーケティング戦略を提案・実践していくことで、クライアントが目標とするブランド価値の向上や売上成長、業務変革の推進などの成果を導き出すサービスとなる。


デジタルマーケティング領域は、顧客との接触手段によって以下の4つのメディアに分類されている。
1つ目は、ネット広告を掲載する「ペイドメディア(Paid Media)」、2つ目はインフルエンサーマーケティング等を行う「アーンドメディア(Earned Media)」、3つ目がSNSなどで消費者が口コミ投稿を行う「ソーシャルメディア(Social Media)」、4つ目が自社Webサイトやアプリ上で各種コミュニケーション施策を行う「オウンドメディア(Owned Media)」である。
このうち、同社は「オウンドメディア」を使ったデジタルマーケティング施策の立案・開発・運用などを行っている。


同社の強みは創業から23年間、CXデザインという考え方をもとにプロジェクトに取り組んできたことで、理想のCXを実現するための引き出しを多く持っていることにある(=高いコンサルティング力)。
CXとは直訳すると顧客体験のことだが、「顧客が店頭、広告、Webサイト、アプリなどさまざまな接点を通して、企業が提供するサービスや商品に興味・関心を持ち、購入し、利用し続ける一連の体験」を指し、CXを高めることで商品の購入につなげる、あるいはその企業やブランドのファンになってもらうことが最終的な目標となる。
こうしたCXのデザインから構築、運用・改善等の一連のプロセスを循環させていくことで、顧客企業との継続的な関係性を構築している。


CXを効果的に高めていく方法は、クライアントの事業内容によって異なるため、案件ごとに要件定義を設定するカスタムプロジェクトとなる。
一般的に開発期間は3ヶ月程度、長いもので1年程度となる。
システム開発部分に関しては大半を外注で賄っている。
受注単価は案件によって様々だが、最近では「データ分析」を取り入れたマーケティング手法の活用、あるいは顧客企業の別の部門(営業部門や情報システム部門等)とのシステム連携などが求められるなど、プロジェクトが複雑化かつ大型化する傾向にある。
また、デジタル情報があふれるなかで、企業のメッセージが消費者に届きにくくなっていることから、理想のCXを実現するためのデザインの重要性が従前よりも増しており、同社の強みが発揮できる環境になっていると言える。
一方、同社の課題であったシステム開発力については、NTTデータと協業することによって解消されつつあり、成長に向けての基盤が整ったと弊社では考えている。



カスタムプロジェクトの導入支援以外では、自社及び他社開発プロダクトの販売にも注力している。
他社製品としては、Salesforce.com (NYSE:CRM)のMA(Marketing Automation)ツールや、Google (NASDAQ:GOOG)、Adobe (NASDAQ:ADBE)のアクセス解析ツールなどがある。
また、2022年3月期よりShopify Inc. (NYSE:SHOP)が提供する「Shopify」の導入・活用支援サービス並びにストアアプリの開発・販売も開始している。


なお、クライアントの業種は小売業やサービス業、製造業、金融業など幅広く、顧客規模は日本を代表する大企業が中心となっている。
なかでも、オウンドメディアによるデジタルマーケティングの重要性が高いBtoC領域を展開しているクライアントが多い。
また、顧客別売上高のトップはNTTデータで、2022年3月期は共同開発プロジェクトの増加により、売上高の33.1%を占める。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)


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