[チューリヒ 3日 ロイター] - スイス政府によると、7月の消費者物価指数(CPI)は前年比3.4%上昇し、前月と同水準だった。
ロイターが11人のエコノミストに行った調査による予想の3.5%を下回り、再び29年ぶりの高い伸びとなった。ヒーティングオイル、衣料、靴の価格が下落し、ガスなどの価格上昇分を相殺した。
スイス国立銀行(中央銀行、SNB)の目標(0─2%)を6カ月連続で上回ったことから、早期の追加引き締めを巡る観測が高まった。中銀は6月、15年ぶりの利上げに踏み切った。
燃料、食品など変動の激しい品目を除くコアCPIは、前月比0.2%下落、前年比では2.0%上昇だった。
キャピタル・エコノミクスのアナリスト、マイケル・トラン氏は顧客向けノートで、「スイスのインフレ率は7月、他の大半の先進国が羨むような低水準でピークアウトしたようだ。とはいえ、コアインフレ率は20年超ぶり高水準に達しており、遅くとも9月には中銀がプラス金利への利上げに踏み切る公算が大きくなった」と述べた。
ジョルダン中銀総裁は先に、インフレ圧力が続いていることから追加利上げが必要になる公算が大きいとの見方を示していた。