[台北 18日 ロイター] - 台湾の電子機器受託生産大手、フォックスコンは18日、恒例の「テックデー」で、電気自動車(EV)事業を強化する方針を改めて示した。その上で、いつの日か米テスラ向けにEVを製造したいと期待を表明した。
フォックスコンは、米アップルなどのハイテク企業向けに消費者向け電子機器を組み立てる事業モデルで成功を収めたが、ここ最近では多角化戦略を打ち出し、EV事業を強化する計画を示している。
劉揚偉・董事長(会長)は、自動車ブランド向けのEV製造へと事業を拡大する中、消費者向け電子機器の組み立てと同様の成功を実現したいと強調。
「PCや携帯電話市場における当社の過去の実績を見ると、全体の市場シェアの40─45%程度を獲得している。(EVでも)同程度の成功を収めたいとの野心を持っているが、まずは小規模に始めることとし、2025年に約5%(のシェア)を目標にしたい」と語った。
また「いつの日か、テスラのためにテスラ車を製造するというのが、私の希望だ」ともした。
テスラはEVを全て自社生産しており、生産能力を急速に拡大している。ロイターはテスラにコメントを求めたが、現時点で返答はない。
劉氏は「当社は、自社ブランドのEVを販売するビジネスを行っているわけではない。当社の顧客にたくさんのEVを売ってほしいと思っている」と語った。
フォックスコンは近年、EVや半導体などの分野に進出。米EV新興企業フィスカーやインドの複合企業ベダンタとの取引を発表している。