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NY市場サマリー(27日)ユーロ/ドル再び等価割れ、利回り低下 株まちまち

発行済 2022-10-28 07:31
更新済 2022-10-28 07:36

[27日 ロイター] - <為替> ユーロが1%超下落し、対ドルで再びパリティ(等価)割れとなった。欧州中央銀行(ECB)理事会や米国内総生産(GDP)を受けた。

ECBは27日の理事会で政策金利の0.75%ポイント引き上げを決定。インフレ率を目標水準に回帰させるために追加利上げの見通しを示した。ただ、ラガルド総裁は政策引き締めの「かなりの」部分が終わったと発言し、市場では政策金利が従来想定ほど高水準に引き上げられない兆候として受け止められた。

ユーロ/ドルは序盤に付けた1カ月ぶりの高値1.0094ドルから下落し再びパリティ割れ。終盤は1.1%安の0.9969ドル。

米商務省が27日発表した第3・四半期の実質GDP速報値が年率換算で前期より2.6%増えたことを受け、ドルが強含んだ。

BMOキャピタル・マーケッツ(トロント)のシニア・エコノミスト、サル・グアティエリ氏は「輝かしい見出しだが、中身を見れば米経済のより深刻な状況が示されている。失速は明らかだ」と指摘。「過去および将来のFRBによる利上げの影響はまだ完全に現れておらず、米経済は来年上半期に緩やかに悪化するだろう」と述べた。

ポンド/ドルは0.58%安の1.1559ドル。

円は対ドルで0.14%高の146.19円。

カナダドルは対米ドルで0.03%安の1.3557カナダドル。

<債券> 米債利回りが一段と低下した。国内の消費者と企業による支出が第3・四半期に鈍化したことを受け、インフレがピークに達し、連邦準備理事会(FRB)が積極的な利上げを緩和するとの見方が広がった。

米商務省が27日発表した第3・四半期の実質GDP速報値は年率換算で前期より2.6%増えたが、米経済活動の3分の2超を占める個人消費の伸びは1.4%増と、増加率は第2・四半期の2.0%から鈍化。9月の耐久財受注統計では、民間設備投資の先行指標とされるコア資本財(非国防資本財から航空機を除く)の受注は前月比0.7%減った。

これを受け、10年債利回りは節目の4%を下回った。

CMEグループのFEDウォッチによると、フェデラルファンド(FF)金利先物市場が織り込む、11月米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.75%ポイント利上げの確率は88.5%と前日の89.3%から低下。一方、12月の0.50%ポイント利上げの確率は上昇した。

景気後退の可能性を示すとして注視されている3カ月物と10年債の利回り格差はマイナス11.5ベーシスポイント(bp)。前日にマイナス圏に転じていた。トレードウェブによるとマイナス転換は2020年3月以降で初めて。

財務省が実施した350億ドルの7年債入札は最高落札利回りが4.027%だった。DRWトレーディング(シカゴ)の市場ストラテジスト、ルー・ブライエン氏はよく言っても月並みな結果だったと述べた。

10年債利回りは7.8bp低下の3.937%。30年債利回りは7.6bp低下の4.089%。

2年債利回りは9.7bp低下の4.321%。

物価連動国債(TIPS)と通常の国債の利回り差で期待インフレを示すブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)は、5年物が2.593%、10年物が2.449%だった。

インフレ期待指標として注目されるドル建て5年先5年物インフレスワップは2.514%。

<株式> 経済指標は底堅かったものの、企業決算がまちまちとなったことでハイテク株などが多いナスダック総合とS&P総合500種が下落して終了した。ダウ工業株30種は工業株に支えられ、プラス圏で終了した。

フェイスブックを運営する米メタ・プラットフォームズは前日発表した業績見通しがさえず、24.6%急落した。

四半期利益が予想を上回った重機メーカーのキャタピラーは7.7%上昇し、ダウを押し上げた。

CMEのフェドウォッチによると、11月1─2日のFOMCでは75bpの利上げがほぼ確実視されているが、12月はより小幅な50bp利上げの確率が55%とみられている。FRBが今後数カ月の相場の方向感を左右することになるとの識者の声もある。

S&P500の主要11セクターでは工業の上昇率が最大となった一方、メタの下げに押されて通信サービスが大きく下落した。

個別銘柄ではマクドナルドが3.3%高。四半期の既存店売上高が予想を上回った。

サウスウエスト航空も予想を上回る四半期利益を好感して2.7%上昇した。

アマゾン・ドット・コムは引け後の時間外取引で19%超下落。売上高見通しが失望を誘った。

アップルも引け後に5%超下落。売上高と利益は予想を上回ったものの、iPhoneの売上高が予想に届かなかった。

インテルは年間の売上高見通しを引き下げた。株価は引け後に一時7%上昇した後、上げ幅を縮小した。

<金先物> 対ユーロなどでのドル上昇を嫌気し、3日ぶりに反落した。中心限月12月物の清算値(終値に相当)は前日比3.60ドル(0.22%)安の1オンス=1665.60ドル。

<米原油先物> エネルギー需要の拡大期待を背景に買われ、3日続伸した。米国産標準油種WTI12月物の清算値(終値に相当)は前日比1.17ドル(1.33%)高の1バレル=89.08ドルだった。1月物は1.15ドル高の87.83ドル。

米商務省が27日朝に発表した第3・四半期の実質GDP速報値は、季節調整済み年率換算で前期比2.6%増と3期ぶりにプラスに転換。景気後退への懸念が和らぐ中、エネルギー需要の拡大期待が台頭し、買いが優勢となった。

また、米エネルギー情報局(EIA)が前日公表した15─21日までの週の米原油在庫は前週比260万バレル増加し、市場予想の100万バレル増を上回った。しかし、輸出量は日量512万9000バレルと過去最大を記録し、世界的な需要の強さを示す内容。これも引き続き買い材料視され、相場は一時90ドル近くまで上昇した。

ドル/円 NY終値 146.27/146.30

始値 146.30

高値 146.92

安値 145.68

ユーロ/ドル NY終値 0.9962/0.9966

始値 1.0036

高値 1.0050

安値 0.9958

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 81*10.50 4.0895%

前営業日終値 80*07.50 4.1640%

10年債(指標銘柄) 17時04分 90*16.00 3.9269%

前営業日終値 89*26.50 4.0150%

5年債(指標銘柄) 17時05分 100*08.50 4.0658%

前営業日終値 99*22.75 4.1910%

2年債(指標銘柄) 17時05分 100*05.63 4.2823%

前営業日終値 99*29.38 4.4180%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 32033.28 +194.17 +0.61

前営業日終値 31839.11

ナスダック総合 10792.68 -178.32 -1.63

前営業日終値 10970.99

S&P総合500種 3807.30 -23.30 -0.61

前営業日終値 3830.60

COMEX金 12月限 1665.6 ‐3.6

前営業日終値 1669.2

COMEX銀 12月限 1949.4 +0.8

前営業日終値 1948.6

北海ブレント 12月限 96.96 +1.27

前営業日終値 95.69

米WTI先物 12月限 89.08 +1.17

前営業日終値 87.91

CRB商品指数 276.8074 ‐0.5378

前営業日終値 277.3452

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