[シドニー 2日 ロイター] - 豪資源大手BHPグループは2日、インフレ圧力が来年も逆風になる一方、中国がコモディティー需要の安定化に貢献してくれるとの期待を示した。
調達責任者ジェームズ・アガー氏はシドニーで開かれた会議で、ロシアのウクライナ侵攻以降、供給制約がインフレを引き起こして、それまで業界が恩恵を被っていた需要主導の物価上昇という構図を一掃してしまったため、今年の鉱業界の事業は圧迫され続けていると説明した。
その上で「来年度いっぱいは時間差で生じるインフレ圧力の影響が残るだろう」と述べ、目先的にはマクロ経済の見通しも非常に不確実で脆弱だと指摘。欧州大陸と英国はほぼ確実に景気後退(リセッション)に突入し、米国経済も減速すると予想した。
ただ「中国は、向こう12カ月で景気刺激策が次々に打ち出され、コモディティー需要を安定させる要因になると考えている」と強調した。