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東京外為市場・午後3時=ドル119円後半、輸出の売りが上値押さえる

発行済 2015-05-19 15:18
© Reuters.  東京外為市場・午後3時=ドル119円後半、輸出の売りが上値押さえる

[東京 19日 ロイター] -                    ドル/円 JPY=   ユーロ/ドル EUR=   ユーロ/円 EURJPY= 午後3時   119.92/94 1.1314/18 135.69/73  正午現在   119.97/99 1.1294/98 135.50/54  午前9時現在 119.91/93 1.1322/26 135.77/81  NY午後5時 119.97/99 1.1313/15 135.74/78

午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点からややドル安/円高の11 9円後半だった。株価の2万円回復を眺めながらドル買いの機運も出たが、国内輸出企業 の戻り売りに頭を押さえられた。反発に陰りが見え始めたユーロ/ドルでは今夜の独ZE W景気期待指数が注目されている。118円台の買いの厚みと、120円台の売り需要の 強さに挟まれ、方向感の乏しい、極めて小幅な値動きとなった。

午後のドル/円は119円後半での小動きに終始した。日経平均株価が2万円を回復 する中、ドル/円は正午前にいったん120円を回復したが、120円台では国内輸出企 業によるドルの戻り売りが出て押し戻された。「アジア時間には上方向を試せそうにない 」(国内金融機関)との声が出ていた。 外為市場では株価の2万円回復後の動向が注目されたが、「思ったほど勢いがつかな かった。ドル/円もさほど焦って買う必要はなさそうだ」(別の国内金融機関)との声が 聞かれた。

ドル/円相場では、118円台では公的資金を含め、対外証券投資に積極姿勢をみせ る投資家の買いオーダーが相当規模で並んでいるとされる。一方で、120円台では輸出 勢の売りや個人投資家の利益確定売りニーズが厚い。

「ドルの金利が上昇しているが、それがドル高に結びつかず、一方で、株価は最高値 更新するといった、これまでとは違うパターンになっており、嵐の前の静けさという感じ がする」とFXプライムbyGMO常務取締役、上田眞理人氏は言う。 まずは「米国の利上げがもう少しはっきり見えてこないと、ドル買いにはつながらな い」と上田氏はみている。

午前のドル/円は朝方の120.04円を高値として、その後はじり安の展開となっ た。119.90円を下回る水準では小規模の買いが流入し、結果的に狭いレンジでの一 進一退となった。仲値公示後は日経平均株価が上げ幅を広げる中でドルも強含み、正午前 には再び120.04円まで上昇した。

一方、豪中銀の理事会議事録の内容が伝わると、豪ドルは0.7994米ドル付近か ら、0.7956米ドル付近まで下落。正午までには0.7988米ドル付近まで反発し た。   豪中銀理事会議事録では、同理事会が5月に利下げするか6月まで待つか討議したこ とが明らかになった。また、同理事会は、豪経済成長がトレンドを下回り、高水準の失業 率が長期化するとの認識を示したうえで、経済のリバランスに向けて、豪ドルは下落する 必要があり、下落が見込まれるとの予想を明らかにした。

<米住宅関連指標が強ければドル一段高も>

テクニカル的にドル/円は、日足一目均衡表の雲の上限を上抜けたものの、3月10 日と5月5日を結んだ三角保ち合いの上限に頭を押さえられている。きょうの海外時間に 発表される米住宅関連指標が、これを上抜けてドル/円が上昇する材料になり得るかに関 心が寄せられている。 IG証券のマーケットアナリスト、石川順一氏は、住宅市場が改善すれば個人消費の 拡大が促されることから株価が支えられやすいとして、指標が強い内容となり米金利上昇 と株高があいまってドル高が支援されるようなら「ドル/円はこのところのレンジの上限 120.50円をトライする可能性がある」(石川氏)と指摘している。 逆に弱い内容となって独金利の上昇が米金利の上昇を上回るようなら、ユーロ高/ド ル安の展開が想定される。ドル/円はクロス円の上昇がどの程度サポートするかがポイン トになりそうだという。

<ユーロは独ZEW待ち> 

ユーロは1.13ドルを挟んだ小幅な値動きとなった。 この日は5月の独ZEW景気指数の発表が予定されており、市場予想では現況指数が 前月の70.2から69.5に低下、景気期待指数は前月の53.3から49.0まで低 下する見込みだ。 「前月ZEWが悪化した時は材料視されなかったが、今回は期待指数が悪化すれば素 直にユーロ安になる公算が大きい」と、マネックス証券シニア・ストラテジストの山本雅 文氏は言う。 同氏は、ユーロの反発が止まり再び下落トレンドに向かうか、現時点で判断するのは 時期尚早としながらも、中長期的には、QEの持続的効果が表れずユーロ圏のファンダメ ンタルズが悪化して、再びユーロ安に戻るとみている。

前日ユーロは高値1.1450ドル付近から1.1298ドル付近まで急落し、「E CBトレードの巻き戻しは大方終わった」(外銀)との声も上がっていた。

市場では、ギリシャのデフォルト懸念が再浮上し同国債価格が急落。財政状況が極め て厳しいことに加え、経済改革に消極的なことから、6月に期限を迎える国際通貨基金( IMF)への融資返済を危ぶむ見方が強まった。

IMFはギリシャによる6月5日の債務支払いは困難と認めており、同国に追加支援 を早急に行う意向はないとの内部メモが伝わったことが、国債価格を圧迫した。 ギリシャ2年国債利回り GR2YT=TWEB は一時24.56%まで上昇し、3週間ぶりの 高水準をつけた。

(為替マーケットチーム)

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