[上海 3日 ロイター] - 上海総合指数 .SSEC 前営業日比 売買代金概算 大引け 4909.9777 0.5492安 10082.0億元(上海A株) 高値 4942.0648 安値 4822.4423 前場終値 4860.5812 49.9457安 6432.0億元(上海A株) 寄り付き 4924.3806 13.8537高 前営業日終値 4910.5269 81.7886高 9965.0億元(上海A株)
ハンセン指数 .HSI 前場終値 27670.71 203.99高 836.4億香港ドル 寄り付き 27716.34 249.62高 前営業日終値 27466.72 130.44安 1464.9億香港ドル
3日の中国株式市場は、2営業日続伸後、小反落して取引を終えた。 金利自由化の加速から銀行の利ざやが圧迫されかねない兆しを嫌気し、大手銀行株が 下落するなか、一連の新規株式公開(IPO)が市場をさらに圧迫した。
上海総合指数 .SSEC の終値は0.5492ポイント(0.01%)安の4909.9 777。大型株中心で深セン上場銘柄を含む滬深300指数 .CSI300 は18.280ポ イント(0.35%)安の5143.590。
中国人民銀行(中央銀行)は、大口の譲渡性預金(CD)に関する指針を策定し、金 利の完全自由化への道を開いた。これを受けて滬深300銀行株 .CSI300BI は下落した 。ただ、中小型銀行株の多くは、今回の自由化の恩恵を受けるとみた投資家に買われ、小 高く引けた。 申銀万国証券のディレクター、ゲリー・アルフォンソ氏は「明らかに良い動きだが、 銀行は預金を取り込むため競争しなければならなくなるため、短期的に株価が幾分圧迫さ れている」と指摘した。 今週は一連のIPOで8兆元(1兆2900億ドル)超の資金が凍結される可能性が あるとみられており、市場はすでに圧迫されている。 この日は12社がIPOの募集を開始。前日には11社がIPOをローンチしており 、このところの上昇を受けた利食い売りが一部で出た。
ただ、海外投資家の中国市場に対する関心は依然として高いことを示す兆しもある。 ヴァンガード・グループの昨日の発表によれば、同社の新興国株式を幅広く組み入れた上 場投資信託(ETF)に上海A株を加える計画だという。 バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチによれば、5月27日までの1週間で中国株 に特化したファンドへの世界中の投資家による注入資金額は45億ドルに上るという。こ れは週ベースの資金流入額としては2008年4月以来最大。
幅広いセクターで売られたが、中東呼吸器症候群(MERS)懸念から一部恩恵を受 けるとみられるヘルスケア株は依然として買われている。10数社を超える製薬銘柄すべ てが10%超のストップ高となった。 金融銘柄では、中国の興業証券 601377.SS が3日、一部企業の株式を対象に信用取 引向けの資金提供を一時的に停止したとの発表を嫌気し、中国興業銀行 601166.SS 、平 安保険グループ 601318.SS 、CITIC証券 600030.SS が下落した。