[東京 8日 ロイター] - 日経平均 .N225 終値 20457.19 -3.71 寄り付き 20537.85 安値/高値 20359.06─20544.94
TOPIX .TOPX 終値 1661.99 -5.07 寄り付き 1672.69 安値/高値 1657.99─1673.16
東証出来高(万株) 211708 東証売買代金(億円) 22881.79
東京株式市場で日経平均は小幅続落となった。5月米雇用統計が市場予想を上回る内容と なりドル高/円安が進行。国内では1━3月実質GDP(国内総生産)2次速報が大幅上 方修正となったことも好感され、朝方は買いが先行した。だが欧米金利の動向などへの警 戒感から利益確定売りに押され、指数は一時2週ぶりの安値を付けた。後場に入ると日銀 によるETF(上場投資信託)買いへの思惑が広がり一時プラス圏に浮上した。
前週末の米雇用統計の発表を受け、外為市場では一時1ドル125円後半までドル高 /円安が進行したものの、きょうの東京市場で主力輸出株は軟調に推移した。トヨタ自動 車 7203.T が前週末比で1%超安。大手電機株も総じて下落した。
寄り付き前に内閣府が発表した1─3月期実質GDP2次速報値は年率換算でプラス 3.9%。1次速報値(プラス2.4%)から大幅な上方修正となった。市場では良好な 需給や円安基調の継続、回復基調にある国内景気など「日本株には好条件がそろっている 」(外資系運用会社)と評価する声もあったが、海外市場の不透明感が日本株の重荷とな った。「欧米金利の上昇への警戒感とともに、米国の利上げへの意識が高まった」(丸三 証券・経済調査部長の安達誠司氏)という。
今週末にメジャーSQ(特別清算指数)算出を控え、先物でポジション調整的な売り が出たとの声も聞かれた。日経平均の下げ幅は一時100円超となり、5月25日以来の 安値水準まで下落。その後は日銀によるETF買いへの思惑から一時プラス圏に転換した ものの、大引けにかけては方向感の乏しい動きとなった。
個別銘柄では三重交通グループホールディングス 3232.T がストップ高比例配分。2 016年の主要国首脳会議(サミット)の開催地が三重県志摩市に決定したことで、沿線 地域への経済効果などの期待から材料視された。近鉄グループホールディングス 9041.T や百五銀行 8368.T 、三重銀行 8374.T もしっかり。
半面、東京製綱 5981.T が軟調。5日、公募による自己株の処分などで最大約38億 円を調達すると発表したことで、需給悪化などを懸念する売りが出た。
東証1部騰落数は、値上がり856銘柄に対し、値下がりが875銘柄、変わらずが 154銘柄だった。
(長田善行)