[ワシントン 8日 ロイター] - バイデン米大統領は9日、2024年会計年度(23年10月―24年9月)の予算編成方針を盛り込んだ予算教書を発表する。この中で、向こう10年の財政赤字削減幅の目標を従来の2兆ドルから3兆ドル近くに引き上げる見通しだ。
ホワイトハウスの報道官は8日記者団に「富裕層と大企業に公平な負担を確実に支払ってもらう税制改正を提案しつつ、石油や製薬の大手企業などの特殊利権への無駄な支出をカットする」と説明した。
報道官は財政赤字の削減目標上乗せ分の具体的な財源には言及しなかったが、バイデン氏は法人税と年間所得が40万ドルを超える層の税負担を引き上げるとみられている。一方で社会保障や公的医療保険向けの予算は減額しない見込み。
ただ議会は下院で野党共和党が優勢な上に、上院も与野党の勢力が伯仲しているため、これらの提案はすんなり承認されそうにない、というのが専門家の見方だ。