デジタルトランスフォーメーション(DX)の進展により、半導体の性能向上と信頼性が求められている。そのため、複数の半導体チップを高密度で実装する次世代半導体パッケージが注目されている。しかし、その中継基板であるインターポーザには、微細配線や大面積化などの課題があった。
そこで大日本印刷(DNP)<7912>(東証プライム)は、インターポーザの樹脂基板をガラス基板に置き換える製品である「TGV(Through Glass Via:ガラス貫通電極)ガラスコア基板」を開発した。TGVは、ガラスの表裏に形成された金属配線を電気的に接続する貫通電極であり、従来技術よりもファインピッチ化と高信頼性を実現する。また、パネルの製造プロセスを適応することで大面積化にも対応する。
DNPは、「充填タイプ」と「コンフォーマルタイプ」の2種類のTGVガラスコア基板を開発し、2027年度に50億円の売り上げを目指していくという。同社は、「P&I」(印刷と情報)の強みを活かして、「微細加工技術」や「情報セキュリティ」などITの強みを掛け合わせた電子部品事業を展開していくとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)