[デトロイト 31日 ロイター] - 米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)は今後、米アルファベット傘下のグーグルと共同開発を進めているインフォテインメント(情報・娯楽)システムを電気自動車(EV)に搭載する方針だ。スマートフォンの画面をダッシュボードに表示できる「アップル・カープレイ」や「アンドロイド・オート」の提供は、2024年型「シボレー・ブレイザー」を皮切りに段階的に打ち切る。
新システム導入はGMがEVの運転や充電についてより多くの情報を集める上で役立ちそうだ。
GMはインフォテインメントシステムを2019年からグーグルと共同で開発してきた。GMの運転支援システム「スーパークルーズ」といった他の機能とより密接に統合されたシステムの開発を目指している。
GMによると、新システムを搭載した同社のEVを購入すると「グーグル・マップス」と「グーグル・アシスタント」を8年間にわたり追加費用なしで利用できる。将来的には新システムでスポティファイの音楽サービスなど、現在は運転者がスマートフォン経由で利用しているアプリを提供する計画。
ただGMは、内燃エンジン車にはアップル・カープレイとアンドロイド・オートの提供を続ける方針。これらの機能を現在搭載している自動車の保有者は、今度も利用を続けることができるという。
一方、EVへのアップル・カープレイ提供を打ち切るGMの判断は、アップルにとっては北米での自動車向けサービスにおけるグーグルとの競争で不利な要因となる。