[25日 ロイター] - 米国株式市場はナスダック総合が急上昇して取引を終えた。米債務上限問題を巡る協議の進展が注目される中、好調な業績見通しを発表した米半導体大手エヌビディアが大幅高となったほか、AI(人工知能)関連株の上昇に拍車がかかった。
エヌビディアは24%上昇し過去最高値で引けた。第2・四半期の売上高見通しが市場予想を大幅に上回ったほか、生成AIなどAI向け半導体の需要急増に対応するため供給を強化していると明らかにした。
リフィニティブのデータによると、エヌビディアの出来高は約600億ドル相当となり、この日のS&P総合500種構成銘柄全体の5分の1を占めた。
ロングボウ・アセット・マネジメントのジェイク・ダラーハイド最高経営責任者(CEO)は「エヌビディアは正式にFANGに代わって市場の中心的存在となった。投資家はAIに注目しており、この分野でエヌビディアは完璧なストーリーを提供している」と語った。
AI分野に注力するマイクロソフトは3.9%高、アルファベットは2.1%高。半導体大手アドバンスト・マイクロ ・デバイセズ(AMD)は約11%急伸。マイクロン・テクノロジーは4.6%高、ブロードコムは7%超高となった。
フィラデルフィア半導体指数も6.8%上昇して1年以上ぶりの高値を付けた。1日の上昇率としては昨年11月以来の大きさだった。
AI分野で出遅れていると投資家が見なすインテルは5.5%下落し、ダウ工業株30種の重しとなった。
米株市場はこのところ債務上限を巡る与野党協議の行方に神経をとがらせてきた。
複数の関係者は25日、バイデン大統領と野党・共和党のマッカーシー下院議長の債務交渉について、社会保障などを除く「裁量的支出」に関する両者の見解の相違がわずか700億ドルになり、合意に近づいているとロイターに明らかにした。
米取引所の合算出来高は108億株。直近20営業日の平均は105億株。
ファッション大手ラルフ・ローレンは四半期利益が予想を上回り、株価が5.3%値上がりした。
決算が好調だった家電量販大手ベスト・バイも3.1%上昇。一方、通年の利益見通しを引き下げたディスカウント小売りのダラー・ツリーは大幅安となった。
S&P500では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.4対1の比率で上回った。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 32764.65 -35.27 -0.11 32854.26 32870.4 32586.56
3
前営業日終値 32799.92
ナスダック総合 12698.09 +213.93 +1.71 12706.44 12736.9 12604.89
2
前営業日終値 12484.16
S&P総合500種 4151.28 +36.04 +0.88 4155.71 4165.74 4129.73
前営業日終値 4115.24
ダウ輸送株20種 13889.96 +194.51 +1.42
ダウ公共株15種 895.35 -12.35 -1.36
フィラデルフィア半導体 3336.72 +212.63 +6.81
VIX指数 19.14 -0.89 -4.44
S&P一般消費財 1162.34 -6.04 -0.52
S&P素材 477.22 -1.82 -0.38
S&P工業 824.03 +2.50 +0.30
S&P主要消費財 762.16 -5.89 -0.77
S&P金融 528.91 +0.17 +0.03
S&P不動産 221.10 +0.61 +0.28
S&Pエネルギー 604.77 -11.66 -1.89
S&Pヘルスケア 1486.30 -15.61 -1.04
S&P通信サービス 207.37 +0.89 +0.43
S&P情報技術 2834.06 +120.64 +4.45
S&P公益事業 326.45 -4.56 -1.38
NYSE出来高 9.67億株
シカゴ日経先物6月限 ドル建て 31145 + 315 大阪比
シカゴ日経先物6月限 円建て 31100 + 270 大阪比