[キーウ 9日 ロイター] - ウクライナ保安局は9日、南部ヘルソン州のカホフカ水力発電所のダムをロシアの「破壊工作グループ」が爆破したことを証明する通話を傍受したと発表した。
同局はメッセージアプリ「テレグラム」のチャンネルに、証拠とする1分半の音声データを投稿。2人の男がダム破壊についてロシア語で話し合っているとみられる内容となっている。
この中で同局がロシア人兵士とする男の1人は「彼ら(ウクライナ人)は攻撃していない。あれはわれわれの破壊工作グループだ」と話している。
このほか「彼らはあのダムで(人々を)怖がらせたかった」、「計画通りにはいかず、(彼らは)計画以上のことをした」とも語っている。
同局は会話やその発言者について、これ以上の詳細を明らかにしなかった。声明で「侵略者はダムを爆破することでウクライナを脅迫しようとし、わが国南部で人災を演出した」と非難した。
また、米紙ニューヨーク・タイムズは米当局者の発言として、米偵察衛星がダムで爆発があったこと検知していたと報道。赤外線センサーを搭載した衛星が大爆発と一致するレベルの熱を検知していたという。
さらにノルウェーの研究財団によると、ルーマニアの地震観測所のデータは爆発があったことを示唆する活動を示していおり、ダムが決壊したという報道と一致するタイミングという。