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東京株式市場・大引け=急反発 日銀がマイナス金利導入を決定、円安で業績改善期待

発行済 2016-01-29 15:15
更新済 2016-01-29 15:20

[東京 29日 ロイター] - 日経平均 .N225 終値      17518.3 +476.85 寄り付き    17155.06 安値/高値   16767.09─17638.93

TOPIX .TOPX 終値       1432.07 +39.97 寄り付き     1400.73 安値/高値    1370.15─1435.31

東証出来高(万株) 412505 東証売買代金(億円) 44317.89

東京株式市場で日経平均は急反発した。日銀のマイナス金利導入決定を受け、その効 果と副作用とで見方が交錯し後場前半は乱高下。その後、金利差拡大による円安進行が企 業業績を改善させるとの期待感につながり、日経平均は1万7500円台を回復してきょ うの取引を終えた。

低調な国内経済指標や企業決算が重しとなり、前引け時点で前日比88円安となって いた日経平均は後場に急騰した。日銀は28─29日の金融政策決定会合でマイナス金利 を導入する追加金融緩和を決定。市場ではポジティブ・サプライズとして受け止められ、 日経平均の上げ幅は600円に迫った。

その後、マイナス金利導入の副作用が意識されると次第に売りが強まり、日経平均は 一時274円安となった。マイナス金利の導入が、量的金融緩和策の足かせになりかねず 効果を疑問視する声があったほか、収益への悪影響が懸念され、三菱UFJ 8306.T など 銀行株が軒並み下げに転じたことが指数の重しとなった。

もっとも「マイナス金利の導入により、国内金利が低下し金利差で円安に振れること が国内企業業績の改善につながる」(大和証券・上席ストラテジストの高橋卓也氏)との 見方が広がると、日経平均は再び買い直された。トヨタ 7203.T が前日比4%を超す上昇 となり、終値は今年1月5日以来の高値水準を回復。金融緩和の恩恵を受けやすい不動産 や証券、ノンバンクなどが大幅高となった。

東証1部の売買代金は4兆4317億円と、2015年8月25日以来、約5カ月ぶ りの高水準となった。

個別銘柄では、小糸製作所 7276.T がストップ高となり、昨年来高値を更新。28日 発表した2016年3月期連結業績予想の上方修正を好感した。高田重久会長兼社長の辞 任を含む経営陣の一新検討が伝わったタカタ 7312.T や、MVジャパンによる株式公開買 い付け(TOB)が発表されたモリテックス 7714.T なども買われた。

半面、ファナック 6954.T が大幅安。28日、2016年3月期の通期営業利益予想 を従来比3.8%下方修正し、前年比29.5%減の2101億円に引き下げたことが嫌 気された。1銘柄で日経平均を約94円押し下げた。業績悪化が目立ったオムロン<6645. T>やNEC 6701.T などは昨年来安値を更新した。

東証1部騰落数は、値上がり1721銘柄に対し、値下がりが186銘柄、変わらず が28銘柄だった。

(杉山容俊)

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