[ニューヨーク 4日 ロイター] - 米株式市場はここ数週間、上げ基調だ。ストラテジストは、7日から始まる週も株価の堅調が続くと楽観視している。 このところ発表された米経済指標が底堅い内容となったことから、米国が景気後退(リセッション)に向かっているとの懸念は後退している。 4日に発表された2月の米雇用統計も、米経済めぐる悲観論が行き過ぎだったことを裏付ける数字となった。2月の非農業部門雇用者数は24万2000人増となり、伸びは市場予想の19万人増を大きく上回った。 S&P総合500種 .SPX は、2月11日の安値から過去15営業日中10日上昇している。4日には、年初から初めて100日移動平均を上回って引けた。売りが特に目立っていたエネルギー関連株も含め、S&Pの10セクター中半分は年初からプラスとなっている。 S&P総合500種が年初から2.2%下落するなか、ダウの運輸株指数 .DJT は年初から1.9%高と、他のセクターをアウトパフォームしている。最近の原油価格の上げが主要因とみられている。 ウェルズ・キャピタル・マネジメントの最高投資責任者(CIO)、ジム・ポールソン氏は「リセッションを見込んでいるとしたら、見直す必要がある」と述べ、S&P500指数は2015年5月の過去最高値終値(2130.82)を試す可能性がある、との見方を示した。 来週は欧州中央銀行(ECB)理事会が予定されている。そのほか、中国の貿易統計や外貨準備統計も注目されている。