[日本インタビュ新聞社] - ■なでしこ銘柄やフェムテック関連株が上昇の兆し
石破内閣発足に伴い、女性活躍推進関連銘柄が注目を集めている。少数与党となった石破内閣は、野党との政策協議を進める中で、女性議員の増加も背景に、選択的夫婦別姓制度やパート従業員の手取り向上といったジェンダーフリー政策への譲歩を迫られる可能性がある。この動きは、女性活躍推進に優れた上場企業である「なでしこ銘柄」をはじめ、女性が経営に関わる企業やフェムテック関連株など、関連銘柄の株価にポジティブな影響を与えることが期待される。また、米国における女性副大統領誕生があれば、グローバルな女性活躍推進の機運を高め、関連銘柄のさらなる成長を後押しする可能性がある。
■令和6年度選定の「なでしこ銘柄」の40%が低PER・PBR・高配当利回り株
「なでしこ銘柄」は、令和6年度(2024年度)の選定については今年10月18日に応募を終わり、女性のキャリア形成と共働き・共育て支援の度合いを2つをポイントに選定作業に入っており、来年3月下旬に選定結果を発表予定である。選定銘柄は、株価・業績パフォーマンスともTOPIX(東証株価指数)を上回っていると分析されるだけに投資対象として有望と紹介される。今年度選定銘柄は、来年3月末まで待たなければならないが、令和5年度(2023年度)は、応募した288社から27社が選定されており、このうちの低PER・PBR・高配当利回り銘柄が狙い目となる。
PERが東証プライム市場平均の15.29倍を下回り、配当利回りが同2.48%を上回り、PBRが1倍を割れている銘柄は、11銘柄となり40%を占める。11銘柄をコード番号順にあげると以下の通りとなる。アサヒグループホールディングス<2502>(東証プライム)、出光興産<5019>(東証プライム)、住友電気工業<5802>(東証プライム)、コマツ<6301>(東証プライム)、ゆうちょ銀行<7182>(東証プライム)、アイシン<7259>(東証プライム)、伊藤忠商事<8001>(東証プライム)、山陰合同銀行<8381>(東証プライム)、第一生命保険<8750>(東証プライム)、日本郵船<9101>(東証プライム)、商船三井<9104>(東証プライム)、大阪ガス<9532>(東証プライム)となる。折からの決算発表で業績を上方修正した銘柄も少なくなく時流性もある。
■女性が社長の上場会社のバリュー株やフェムテック関連株も浮上
女性が社長の上場会社は、ザッと23社を数えるが、このうち低PER評価で出遅れの目立つ銘柄は、コード番号順に次の通りである。サニーサイドアップ<2180>(東証スタンダード)、cotta<3359>(東証グロース)、ウォンテッドリー<3991>(東証グロース)、PHCホールディングス<6523>(東証プライム)、フジシールインターナショナル<7864>(東証プライム)、JAL<9201>(東証プライム)の5銘柄なる。女性社長ではないが、南場智子氏が会長のDeNA<2432>(東証プライム)も、11月3日にプロ野球の日本シリーズで優勝して日本一となり、ご祝儀相場が期待できそうだ。
フェムテック関連株では、経済産業省の実施事業費補助金を交付された銘柄が中心となる。関連アプリ「ママびより」を展開のカラダノート<4014>(東証グロース)のほか、東レ<3402>(東証プライム)JMDC<4483>(東証プライム)、ライオン<4912>(東証プライム)、ポーラ・オルビスホールディングス<4927>(東証プライム)、シンフォニアテクノロジー<6507>(東証プライム)、ベビーカレンダー<7363>(東証グロース)、パラマウントベッド<7817>(東証プライム)、丸紅<8002>(東証プライム)、豊田通商<8015>(東証プライム)、沖縄セルラー電話<9436>(東証スタンダード)、エムティーアイ<9438>(プライム)、女性向け医薬品の富士製薬工業<4554>(東証プライム)、あすか製薬<4886>(東証プライム)などが浮上候補株となる。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)