鉄鉱石市場は続落しており、最新のレポートでは6週連続の下落が示された。価格の低迷は、中国の鉄鋼部門が直面している継続的な課題と、原料の港湾在庫の増加が止まったことに起因している。
8月9日、シンガポール取引所の鉄鉱石先物はトン当たり101.49ドルで引け、前日の4カ月ぶりの安値100.14ドルをわずかに上回った。
7月5日以降、基準価格は下落基調にあり、1月第1週 に記録した今年のピーク（トン当たり143.60ドル）を29％下回っ ている。
鉄鉱石価格の下落は、北京の建設セクター復興への努力、ひいては鉄鋼需要に対する当初の楽観的な見方から、製鉄所が利益と売上の減少に直面している現在の現実への市場の調整を反映している。
世界の生産量の半分以上を占める中国の鉄鋼セクターのデータは、弱気な傾向を示している。ベンチマークである上海の鉄筋契約は先週、2020年10月以来の安値となる1トンあたり3,286元（458.55ドル）まで下落し、年初来で20％の下落を記録した。
中国鉄鋼協会は、7月最後の10日間の粗鋼生産量が前の10日間と比べて8.1％減少したと報告し、その原因として軟調な価格を挙げた。
7月の公式鉄鋼生産量データは今週発表される予定だが、2024年を通して見られた減少傾向を覆すことはないと予想される。国家統計局が発表した上半期の粗鋼生産量は5億3,070万トンで、前年同期比1.1%減少した。
中国の鉄鋼購買担当者指数も低下し、7月には5.3ポイント低下して42.5ポイントと1年ぶりの低水準となり、鉄鋼セクターの縮小を示した。
鉄鋼の低迷にもかかわらず、鉄鉱石の輸入量は、補充活動に牽引され、今年に入って比較的安定している。SteelHomeのコンサルタント会社のデータによると、港湾在庫は10月の7年ぶりの低水準から7月26日の週には27ヶ月ぶりの高水準まで上昇した。
しかし、8月9日に終わる週の時点で在庫が1億5,040万トンにわずかに減少していることは、再貯蔵が完了に近づいている可能性を示唆している。
中国の鉄鉱石輸入量は、2024年1～7月期に前年同期比6.7％増の7億1377万トンに達した。.
健全な輸入量にもかかわらず、鉄鋼生産量の減少と、通年の数字が前年の10.2億トンに及ばない可能性が、今後の鉄鉱石輸入量と価格の見通しに影を落としている。
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