[ワシントン/シアトル 5日 ロイター] - 米航空機大手ボーイング社は5日、本社をシカゴから首都ワシントン近郊のバージニア州アーリントンに移転すると発表した。経営不振が続く中、首都に近い立地を選び、顧客、連邦規制当局や議員らとの関係修復に取り組む。
また、アーリントン地域に研究・技術開発拠点を設置する計画も明らかにした。
デビッド・カルフーン最高経営責任者(CEO)は「顧客や利害関係者に近く、世界クラスのエンジニアや技能人材が確保できる場所だ」と強調した。
ボーイングはこれまでも米連邦航空局(FAA)や議員との関係修復に力を入れてきた。前CEOのデニス・ミューレンバーグ氏は、2回の墜落事故を起こした小型機「737MAX」の審査を巡りFAAと対立したことを受け、2019年に解任された。
同社は01年に本社をワシントン州シアトルからシカゴに移転している。アーリントンには14年に拠点を設けており、ネット通販大手アマゾン・ドット・コムが建設中の第2本社から近い。