■今後の展望
c)次代収益源の育成:SI事業と新規研究開発
第3の基本戦略としてC&Gシステムズ {{|0:}}が進めているのが、CAD/CAM事業、金型製造に続く「次の収益源」となる事業だが、主にSI(System Integration)事業と新規研究開発の2つがある。
●SI事業の育成 まず第1は、現在既に行われている各種のOEM事業を収益源としてより安定的なものにすることであり、今後もこのようなSI事業の育成を粛々と進めていく計画だ。
(主なSI事業) 三井ハイテック (T:6966)製の縦型プロファイル研削盤の中への同社製CAM製品の組込み 日進工具 {{|0:}}製の精密微細加工向けに3次元CAM「NS-Micro CAM」の提供 日本ユニシス・エクセリューションズ製3次元CAD/CAMシステム「CADmeister®」へのCAMエンジン提供 アルゴグラフィックス (T:7595)製「iBlue CLIKS」へのCAMエンジン提供 複数の研削盤メーカーへCAD/CAM製品をOEM供給 さらに現在、工作機械メーカー、CAD/CAMメーカ、工具メーカー、製品メーカー等から製品カスタマイズ、受託開発、OEM提供などの話が進んでいるが、これらをさらに進めて具現化することが第2弾だ。
実際に、(株)菱商(三菱商事 (T:8058)の子会社)のアレンジによって、同社のCAMシステムが国内工作機械メーカーの1つ、キタムラ機械(株)の製品にバンドリング(組込み)されるようになった。
●新規研究開発 次に同社が次代の収益源の可能性として研究開発を進めているテーマの1つが、3Dプリンタだ。
同社は、2006年頃から主に米国メーカー製の3Dプリンタを仕入れて販売する事業を子会社経由で行っているが、販売台数は年間に数台の規模であり全体の業績に与える影響は軽微である。
このような環境下で同社は、従来行ってきた3Dプリンタの仕入れ販売に加えて、CAD/CAM事業で培ってきた開発技術を生かした3Dプリンタ向けの「ソリューション開発・研究」を本格的に開始している。
金型用CAD/CAMメーカーとして長年培ってきた各種プログラムや事業ノウハウを3Dプリンタや関連ソリューションに生かすものであり、これによって新たな付加価値を創造していく計画だ。
現在、経済産業省の戦略的基盤技術高度化支援事業(サポートインダストリー事業)において、産官学連携で3Dプリンタ関連のソリューション開発を展開しており、またそれに関連して「AM-CAM(Additive Manufacturing CAM)」技術の研究開発も開始した。
これらを含めて、現在のOEM事業の売上高はまだCAD/CAMシステム事業の5%程度であるが、こういった同社のCAD/CAMコア技術を活かした新規事業を将来的には複数立ち上げ、収益化することで、OEM事業の売上高比率を少なくとも10%まで引き上げたいと考えている。
同社はこのようにコメントしている。
「3Dプリンタについては、今のところ当社で機械そのものを開発する計画はない。
当社が開発しようとしているのは、現有のCAD/CAMソフトウェア開発技術を生かした、『当社ならでは』のソリューションであり、これによりどの分野のモノづくりに貢献できるのかについて、これから絞り込みを図っていきたい。
」 以上のような同社の中期的戦略は、同社が掲げている「グローバル・ニッチ・トップ」という目標に要約される。
すなわち金型用CAD/CAM市場という「ニッチ市場」において、今後は「グローバル」で「トップ企業」となることが同社の大きな目標である。
まずは金型市場が回復の兆しを見せる国内市場においてトップとなることが、金型向けCAD/CAM市場におけるトップ企業への第一歩となるだろう。
今後の動向を大いに注目する必要がありそうだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
●SI事業の育成 まず第1は、現在既に行われている各種のOEM事業を収益源としてより安定的なものにすることであり、今後もこのようなSI事業の育成を粛々と進めていく計画だ。
(主なSI事業) 三井ハイテック (T:6966)製の縦型プロファイル研削盤の中への同社製CAM製品の組込み 日進工具 {{|0:}}製の精密微細加工向けに3次元CAM「NS-Micro CAM」の提供 日本ユニシス・エクセリューションズ製3次元CAD/CAMシステム「CADmeister®」へのCAMエンジン提供 アルゴグラフィックス (T:7595)製「iBlue CLIKS」へのCAMエンジン提供 複数の研削盤メーカーへCAD/CAM製品をOEM供給 さらに現在、工作機械メーカー、CAD/CAMメーカ、工具メーカー、製品メーカー等から製品カスタマイズ、受託開発、OEM提供などの話が進んでいるが、これらをさらに進めて具現化することが第2弾だ。
実際に、(株)菱商(三菱商事 (T:8058)の子会社)のアレンジによって、同社のCAMシステムが国内工作機械メーカーの1つ、キタムラ機械(株)の製品にバンドリング(組込み)されるようになった。
●新規研究開発 次に同社が次代の収益源の可能性として研究開発を進めているテーマの1つが、3Dプリンタだ。
同社は、2006年頃から主に米国メーカー製の3Dプリンタを仕入れて販売する事業を子会社経由で行っているが、販売台数は年間に数台の規模であり全体の業績に与える影響は軽微である。
このような環境下で同社は、従来行ってきた3Dプリンタの仕入れ販売に加えて、CAD/CAM事業で培ってきた開発技術を生かした3Dプリンタ向けの「ソリューション開発・研究」を本格的に開始している。
金型用CAD/CAMメーカーとして長年培ってきた各種プログラムや事業ノウハウを3Dプリンタや関連ソリューションに生かすものであり、これによって新たな付加価値を創造していく計画だ。
現在、経済産業省の戦略的基盤技術高度化支援事業(サポートインダストリー事業)において、産官学連携で3Dプリンタ関連のソリューション開発を展開しており、またそれに関連して「AM-CAM(Additive Manufacturing CAM)」技術の研究開発も開始した。
これらを含めて、現在のOEM事業の売上高はまだCAD/CAMシステム事業の5%程度であるが、こういった同社のCAD/CAMコア技術を活かした新規事業を将来的には複数立ち上げ、収益化することで、OEM事業の売上高比率を少なくとも10%まで引き上げたいと考えている。
同社はこのようにコメントしている。
「3Dプリンタについては、今のところ当社で機械そのものを開発する計画はない。
当社が開発しようとしているのは、現有のCAD/CAMソフトウェア開発技術を生かした、『当社ならでは』のソリューションであり、これによりどの分野のモノづくりに貢献できるのかについて、これから絞り込みを図っていきたい。
」 以上のような同社の中期的戦略は、同社が掲げている「グローバル・ニッチ・トップ」という目標に要約される。
すなわち金型用CAD/CAM市場という「ニッチ市場」において、今後は「グローバル」で「トップ企業」となることが同社の大きな目標である。
まずは金型市場が回復の兆しを見せる国内市場においてトップとなることが、金型向けCAD/CAM市場におけるトップ企業への第一歩となるだろう。
今後の動向を大いに注目する必要がありそうだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)