■業績動向
(3) 2016年2月期業績見通し
アデランス (T:8170)の2016年2月期通期の業績見通しは、売上高81,000百万円(前期比5.6%増)、営業利益3,700百万円(同28.4%増)、経常利益3,300百万円(同45.0%減)、当期利益2,800百万円(同44.8%減)で期初予想から変更はない。
第2四半期業績が大きく未達となったため、下期のハードルが上がったことになるが、事業環境や商品ラインアップなどにおいて劇的な変化があったわけではないので、今通期の業績見通しには黄色信号が灯ったというのが弊社の印象だ。
今期の業績を見る上で重要なことは、下期の業績が期初の予算(営業利益2,600百万円)を達成できるかどうかにあると弊社では考えている。
すなわち、今第2四半期までに起こった国内女性向け事業での他社からの攻勢をどう抑え込み、さらには反攻に転じることができたかどうか、それが明確に読み取れる実績を残せるかどうかに着目して、業況を見守りたいというのが弊社の考えだ。
(4)中期経営計画 同社は2016年2月期−2018年2月期の3ヶ年中期経営計画に取り組んでいる。
長期目標として「2020年度(2021年2月期)に連結売上高1,000億円」を掲げ、そこに至る過程として今中期経営計画最終年度の2017年度(2018年2月期)に、売上高89,000百万円、営業利益6,200百万円、EBITDA10,800百万円という数値目標を掲げている。
2016年2月期第2四半期を終えた現時点までに、中期経営計画の業績目標にも変更はない。
今後、業績の推移に応じて中期経営計画業績目標にも調整・変更が加えられていくと考えられるが、そのタイミングは早くて今通期決算の発表時になるのではないかと弊社ではみている。
中期経営計画初年度の上期の段階で、業績計画に早くもほころびが見え始めた形となったが、前述のように、この状況を過度に悲観する必要はまったくない、というのが弊社の考え方だ。
中期経営計画で成長源と位置付けられているのは女性市場と海外市場であり、海外市場は順調に推移している。
一方、国内女性市場が成長市場として機能するためには、ウィッグユーザーのすそ野拡大が必要不可欠であった。
結果的に、新規参入業者がそれを行い市場のすそ野は間違いなく拡大している。
今後は、同社が他社ウィッグユーザーをいかに自社ユーザーへと転化させるかが問われるが、その戦いは始まったばかりだ。
今後同社が挽回して2017年度の業績目標を達成することは十分に可能というのが弊社の見解だ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)
第2四半期業績が大きく未達となったため、下期のハードルが上がったことになるが、事業環境や商品ラインアップなどにおいて劇的な変化があったわけではないので、今通期の業績見通しには黄色信号が灯ったというのが弊社の印象だ。
今期の業績を見る上で重要なことは、下期の業績が期初の予算(営業利益2,600百万円)を達成できるかどうかにあると弊社では考えている。
すなわち、今第2四半期までに起こった国内女性向け事業での他社からの攻勢をどう抑え込み、さらには反攻に転じることができたかどうか、それが明確に読み取れる実績を残せるかどうかに着目して、業況を見守りたいというのが弊社の考えだ。
(4)中期経営計画 同社は2016年2月期−2018年2月期の3ヶ年中期経営計画に取り組んでいる。
長期目標として「2020年度(2021年2月期)に連結売上高1,000億円」を掲げ、そこに至る過程として今中期経営計画最終年度の2017年度(2018年2月期)に、売上高89,000百万円、営業利益6,200百万円、EBITDA10,800百万円という数値目標を掲げている。
2016年2月期第2四半期を終えた現時点までに、中期経営計画の業績目標にも変更はない。
今後、業績の推移に応じて中期経営計画業績目標にも調整・変更が加えられていくと考えられるが、そのタイミングは早くて今通期決算の発表時になるのではないかと弊社ではみている。
中期経営計画初年度の上期の段階で、業績計画に早くもほころびが見え始めた形となったが、前述のように、この状況を過度に悲観する必要はまったくない、というのが弊社の考え方だ。
中期経営計画で成長源と位置付けられているのは女性市場と海外市場であり、海外市場は順調に推移している。
一方、国内女性市場が成長市場として機能するためには、ウィッグユーザーのすそ野拡大が必要不可欠であった。
結果的に、新規参入業者がそれを行い市場のすそ野は間違いなく拡大している。
今後は、同社が他社ウィッグユーザーをいかに自社ユーザーへと転化させるかが問われるが、その戦いは始まったばかりだ。
今後同社が挽回して2017年度の業績目標を達成することは十分に可能というのが弊社の見解だ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)