[東京 4日 ロイター] - 前場の東京株式市場で、日経平均は前営業日比130円50銭安の2万8516円00銭となり、4日ぶりに反落した。直近3日間の戻りが1000円を超え、スピードが速かったことから警戒感が生じ、利益確定や、やれやれの売りが先行した。
日経平均は前場を通してマイナス圏での一進一退の値動きが継続した。前日に好決算を発表したソニーは8%超高となった。
3日の米国株式市場は、ダウ工業株30種とS&P総合500種が3日続伸。アルファベットをはじめ引き続き好決算銘柄が買われている。一方、ゲームストップなど一連の銘柄の激しい値動きは落ち着きつつあり、投資家の不安心理を示すボラティリティー・インデックス(VIX、恐怖指数)は低下した。
市場では「日経平均は短期間で1000円超の戻りを演じたため、当然の調整と言える。先駆した半導体関連株が売られる一方で、出遅れ銘柄が前日あたりから物色されており、流れとしては悪くない。全体としては、基本的な流れには変化はなく、今後も好業績を織り込む動きが続くとみている」(証券ジャパンの投資情報部長、大谷正之氏)との声が出ていた。
TOPIXは0.07%高で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は1兆4196億1500万円だった。東証33業種では、証券業、海運業、鉱業、ゴム製品などの23業種が値上がり。半面、化学工業、サービス業、機械などの10業種は値下がりした。
個別では、好決算を発表したソニーが上値を追い8.84%高。2000年9月以来の高値水準となっている。3日発表した21年3月期の連結純利益(米国基準)予想を前年比86.4%増の1兆0850億円に上方修正し、創業以来初めて連結純利益が1兆円を超える見通しとなったことが好感された。
そのほか、東京エレクトロン、エムスリー、アドバンテスト、ファナックなどの指数寄与度の高い銘柄は軟調。4銘柄で日経平均を約120円押し下げる格好となった。
東証1部の騰落数は、値上がりが1192銘柄、値下がりが893銘柄、変わらずが105銘柄だった。
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