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[東京 24日 ロイター] - 自民党の二階俊博幹事長は24日の党役員会後の記者会見で、菅義偉首相の党総裁任期満了に伴う総裁選で、首相の再選を支持すると明言した。菅首相と25日に会談し、党や国の将来を話し合うとも述べた。総裁選や衆院選の日程など今後の政権運営について協議するとみられる。総裁選の日程については、予定通り9月30日の任期前に実施すべきとの見解をあらためて示した。
<横浜市長選の敗因、政府のコロナ対策>
二階氏は、横浜市長選(22日投開票)の与党候補の敗因は政府の新型コロナウイルス対策に対する不満だと指摘した。一方で、首相のコロナ対策については評価する姿勢を示し、総裁選では菅氏の再選を派閥として支持すると明言した。
横浜市長選での与党候補大敗について、二階氏は「選挙の結果は謙虚に受け止めたい。敗因についてよく分析し、来るべき衆院選に向けて、経験を活かし反転勝利に向けて戦えるようにしたい」と述べた。
敗因の中に政府のコロナ対策への不満が含まれるかとの質問に、「当然だ」と回答。「国民からみて鬱積(うっせき)した、持っていき場のないコロナの情勢、政府や政権党への不平、不満、批判が集中している。政権党として今後しっかりした対応を行うことを教訓としたい」とした。
総裁選を巡り、菅首相の続投を支持する考えに「変わりはない」と明言。二階派全体での支持かとの質問には「当然のこと。愚問だ」と語気を強めた。
現時点で主要派閥が菅氏続投への支持を表明していない現状について「自然と党内の意見はまとまってくる。これが自民党の良いところ」と述べた。
下村博文政調会長と高市早苗元総務相が事実上の出馬表明を行っており、総裁選が複数候補で戦われることについては「われわれは民主主義の政党なので、それは当然あってしかるべき」としつつ、「党がまとまっていくことも大事」と指摘した。
<緊急事態宣言延長時の解散、「状況と首相次第」>
総裁選実施時期に緊急事態宣言が発令されていた場合、手続きの簡略化や延期などを行う可能性については、その時に考えると述べるにとどめた。
9月12日を期限として東京都などに発令されている緊急事態宣言が延長された場合の解散・総選挙の可能性については「その時の状況と首相の判断次第」と語った。