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澁澤倉庫 Research Memo(8):新拠点、増床、横浜再開発と積極経営

発行済 2019-07-04 15:28
更新済 2019-07-04 15:41
© Reuters.  澁澤倉庫 Research Memo(8):新拠点、増床、横浜再開発と積極経営
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■業績動向4. 2020年3月期の主な取り組み現在展開中の中期経営計画「Step Up 2019」の事業戦略にのっとって、2020年3月期も様々な取り組みが計画されている。

(1) 3拠点新設、1拠点増床澁澤倉庫 (T:9304)は消費財の取扱いの拡大が見込まれることから、拠点を拡充する方針である。

物流倉庫の新設と言うと、業界の近年の傾向では大型自社化という流れが強いが、同社は初期負担の軽い賃借物件を運営するほうが有利と考えている。

確かに、取引先の物流に合わせてフレキシブルに拡幅移転ができるし、万が一取扱量が減るような局面が来ても、改廃が容易である。

しかも近年、物流不動産なる超大型の賃貸物件の建設が増えている。

同社は、消費増税を前にした日用品や飲料メーカーの短期的な在庫確保の動きに伴い、上里倉庫(埼玉)と尼崎倉庫(兵庫)の2拠点を確保した。

加えて、成長戦略にのっとり飲料・アパレル向けに岐阜倉庫を新設、飲料向けに船橋第二倉庫を増床した。

これらはすべて既に業務を開始しており、通期収益へのフル寄与が見込まれる。

ちなみに、すべて賃借物件である。

(2) 「横浜市恵比須町第2期」再開発横浜市にある所有地に関して、物流倉庫や配送センターとして活用していたものを、老朽化のため「横浜市恵比須町第2期」として再開発を推進することとなった。

設備投資減税の制度がある神奈川県にあり、羽田に近く、若者に人気の繁華街・横浜駅から2駅、京浜東北線新子安駅から徒歩10分、首都高速インターチェンジ至近という地の利と、オフィス並みの空調、高い天井高、大型エレベーター、耐荷重、レイアウトフリーといったハイスペックを生かした、高い付加価値のある研究開発施設兼倉庫に建て替える計画である。

2014年に第1期開発を行ったが、人材が確保しやすいなどと入居企業に好評で現在フル稼働となっているもようである。

第2期は第1期の残り半分、敷地面積10,860m2を再開発し、5階建て(1~3階が倉庫、4~5階が研究開発施設)、延床面積23,894m2で、竣工が2020年2月の予定である。

投資額は約4,900百万円で、資金は借入金と自己資金でまかなう方針である。

売上げは年間約620百万円と予測されているが、1号館の状況などを考慮すれば十分ターゲットと言えるだろう。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)

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