以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家株番長氏(ブログ「株番長の注目銘柄」)が執筆したコメントです。
フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。
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※2017年5月04日18時に執筆
5月7日に決戦投票を迎えるフランス大統領選が株式市場では注目を集めているが、お隣の国韓国の大統領選が5月9日にあることも見逃すことはできないぞ。
韓国はビジネス面でも政治面でも繋がりが強く大統領選の結果は株式市場にも影響を与えることが想定されるぞ。
(フィスコ追記:フランス大統領選挙については、マクロン候補の勝利となりました。
)
■韓国大統領選
今回の韓国大統領選は波乱の中で幕をあけた。
その要因が、日本でも大きなニュースとなった元大統領のパク・クネ氏の収賄事件に端を発した政治不信と韓国史上で初となる現職大統領の弾劾による罷免だ。
これにより、本来であれば今年の12月に予定されていた大統領選が5月9日に繰り上げられた。
今回の大統領選には韓国国民の関心が集まっており、大統領選の結果は内政・外政に対する今後の韓国の方向性を示すものとも言えるぞ。
あまり報道されていないが、候補者は15人で、4月30日に行われた最新の世論調査によると革新系のムン・ジェイン候補が41.1%で支持率首位となっているようだ。
次席は中道系のアン・チョルス候補で21.5%、三席は保守系のホン・ジュンピョ候補で20.8%だ。
5月9日に向けてはムン氏の勢いにアン氏やホン氏が対抗できるかが焦点となる。
■主要候補の政策方針
ムン氏は革新系の最大政党「共に民主党」の候補だ。
その政策の特徴は、北朝鮮に融和的である点、厳しい対日姿勢をとる点などが挙げられる。
過去には、韓国が領土であると主張する竹島に上陸したこともあるぞ。
一方、アン氏は中道系の「国民の党」を発足させた。
政策の特徴は、北朝鮮に対し強硬な姿勢をとる点だ(国防費の増額や米国との連携を強める方針とされている)。
日本に対しては慰安婦合意の再交渉を求めるものの、ムン氏と比較して良好関係を保つ姿勢を示している。
経済面では、ベンチャーの育成及び雇用対策に力を入れる方針だ。
これまではムン氏とアン氏の一騎打ち状態だったが、ここにきてアン氏は支持が急落、ムン氏が優勢となっている。
これは三席の保守系「自由韓国党」のホン氏が北朝鮮に厳しい対応を迫る姿勢を示すことで保守系の支持を集めたためで、アン氏に票を入れていた与党の支持層が剥落したことが原因だ。
支持獲得を巡る激しい抗争は9日まで続くことが想定される。
■韓国大統領選関連銘柄が注目されている理由
今回の韓国大統領選は国民の高い関心が集まっている。
特に韓国では大統領の権限が大きいため今後の同国の内政・外政に大きな影響を与えることが想定される。
日本の株式市場への影響という点から見ると、韓国の大統領選において注目すべきは北朝鮮を巡る地政学リスク及び韓国民の反日感情の行方と考えることができるぞ。
前者に関しては、北朝鮮に強硬な姿勢をとるアン氏やホン氏が優勢となれば、地政学リスクの高まりから防衛関連銘柄や円高関連銘柄に買いが入ることが想定される。
一方で北朝鮮に融和姿勢を示すムン氏が当選すれば、地政学リスクの後退から株式市場全体にとってポジティブな要因となるだろう。
また後者に関しては、アン氏が比較的良好な関係を保つことを示していることから、韓国にビジネスを展開している日本企業にとってはアン氏優勢が伝えられればポジティブに株価が動くことが想定されるぞ。
■韓国大統領選関連銘柄
(T:6254)野村マイクロ・サイエンス
水処理を主力としており、超純水装置などを手がけている。
韓国や台湾企業向けの機械輸出においてアドバンテージがあるとされ、韓国サムスンとの取引も多いため日韓関係の改善は行跡向上に繋がる可能性があるだろう。
足元の業績は国内がやや低迷しているものの韓国や台湾において需要が増えているほか、中国の半導体工場向けが好調だ。
中国・韓国・台湾が今後も営業益を牽引する見込みで、要注目の企業だと考えている。
(T:3165)フーマイスターエレクトロニクス
国内メーカーから電子部品等を仕入れ海外メーカーに販売するグローバル商社。
韓国LG社向けにルネサス製ICなどを輸出している。
足元は輸出がやや低迷しているが、パブリックディスプレー向けのLG社パネルの輸入が堅調となっている。
韓国との結びつきが強い企業なので韓国大統領選に関連して思惑買いが入ることが期待できる。
パブリックディスプレーはオリンピック向けに今後も需要が伸びる見込みで中期的な伸びも期待している。
(T:3659)ネクソン
韓国発祥のPC向けオンラインゲーム作成企業だ。
2011年に日本で上場となった。
中国や韓国経由の売り上げが業績の半分以上を占めており、韓国大統領選関連銘柄として注目されやすい企業だろう。
複数タイトルが各国で堅調な売り上げとなっており要注目の企業だ。
■まとめ
日本のお隣の国である韓国大統領選は、フランスの大統領選の動向に隠れてやや影が薄くなっているが、地政学リスクの高まりや現地に展開する日本企業への影響という点から、株式市場でも注目すべきイベントだぞ。
9日まで世論調査結果が公表されないことになっているが、選挙までに大きなイベントがあるとも限らないので要注目だな。
その他にも、注目銘柄ブログで注目テーマ株、個人的に注目している個別銘柄情報を幅広く紹介している。
トランプ関連銘柄、フィンテック関連銘柄、VR関連銘柄、ドローン関連銘柄、自動運転車関連銘柄、IoT関連銘柄、人工知能関連銘柄、などに関する情報も日々更新しているので是非チェックくれ!検索サイトで「株番長の注目銘柄」と検索してもらえればブログが読めるぞ。
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執筆者名:株番長
ブログ名:株番長の注目銘柄
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※2017年5月04日18時に執筆
5月7日に決戦投票を迎えるフランス大統領選が株式市場では注目を集めているが、お隣の国韓国の大統領選が5月9日にあることも見逃すことはできないぞ。
韓国はビジネス面でも政治面でも繋がりが強く大統領選の結果は株式市場にも影響を与えることが想定されるぞ。
(フィスコ追記:フランス大統領選挙については、マクロン候補の勝利となりました。
)
■韓国大統領選
今回の韓国大統領選は波乱の中で幕をあけた。
その要因が、日本でも大きなニュースとなった元大統領のパク・クネ氏の収賄事件に端を発した政治不信と韓国史上で初となる現職大統領の弾劾による罷免だ。
これにより、本来であれば今年の12月に予定されていた大統領選が5月9日に繰り上げられた。
今回の大統領選には韓国国民の関心が集まっており、大統領選の結果は内政・外政に対する今後の韓国の方向性を示すものとも言えるぞ。
あまり報道されていないが、候補者は15人で、4月30日に行われた最新の世論調査によると革新系のムン・ジェイン候補が41.1%で支持率首位となっているようだ。
次席は中道系のアン・チョルス候補で21.5%、三席は保守系のホン・ジュンピョ候補で20.8%だ。
5月9日に向けてはムン氏の勢いにアン氏やホン氏が対抗できるかが焦点となる。
■主要候補の政策方針
ムン氏は革新系の最大政党「共に民主党」の候補だ。
その政策の特徴は、北朝鮮に融和的である点、厳しい対日姿勢をとる点などが挙げられる。
過去には、韓国が領土であると主張する竹島に上陸したこともあるぞ。
一方、アン氏は中道系の「国民の党」を発足させた。
政策の特徴は、北朝鮮に対し強硬な姿勢をとる点だ(国防費の増額や米国との連携を強める方針とされている)。
日本に対しては慰安婦合意の再交渉を求めるものの、ムン氏と比較して良好関係を保つ姿勢を示している。
経済面では、ベンチャーの育成及び雇用対策に力を入れる方針だ。
これまではムン氏とアン氏の一騎打ち状態だったが、ここにきてアン氏は支持が急落、ムン氏が優勢となっている。
これは三席の保守系「自由韓国党」のホン氏が北朝鮮に厳しい対応を迫る姿勢を示すことで保守系の支持を集めたためで、アン氏に票を入れていた与党の支持層が剥落したことが原因だ。
支持獲得を巡る激しい抗争は9日まで続くことが想定される。
■韓国大統領選関連銘柄が注目されている理由
今回の韓国大統領選は国民の高い関心が集まっている。
特に韓国では大統領の権限が大きいため今後の同国の内政・外政に大きな影響を与えることが想定される。
日本の株式市場への影響という点から見ると、韓国の大統領選において注目すべきは北朝鮮を巡る地政学リスク及び韓国民の反日感情の行方と考えることができるぞ。
前者に関しては、北朝鮮に強硬な姿勢をとるアン氏やホン氏が優勢となれば、地政学リスクの高まりから防衛関連銘柄や円高関連銘柄に買いが入ることが想定される。
一方で北朝鮮に融和姿勢を示すムン氏が当選すれば、地政学リスクの後退から株式市場全体にとってポジティブな要因となるだろう。
また後者に関しては、アン氏が比較的良好な関係を保つことを示していることから、韓国にビジネスを展開している日本企業にとってはアン氏優勢が伝えられればポジティブに株価が動くことが想定されるぞ。
■韓国大統領選関連銘柄
(T:6254)野村マイクロ・サイエンス
水処理を主力としており、超純水装置などを手がけている。
韓国や台湾企業向けの機械輸出においてアドバンテージがあるとされ、韓国サムスンとの取引も多いため日韓関係の改善は行跡向上に繋がる可能性があるだろう。
足元の業績は国内がやや低迷しているものの韓国や台湾において需要が増えているほか、中国の半導体工場向けが好調だ。
中国・韓国・台湾が今後も営業益を牽引する見込みで、要注目の企業だと考えている。
(T:3165)フーマイスターエレクトロニクス
国内メーカーから電子部品等を仕入れ海外メーカーに販売するグローバル商社。
韓国LG社向けにルネサス製ICなどを輸出している。
足元は輸出がやや低迷しているが、パブリックディスプレー向けのLG社パネルの輸入が堅調となっている。
韓国との結びつきが強い企業なので韓国大統領選に関連して思惑買いが入ることが期待できる。
パブリックディスプレーはオリンピック向けに今後も需要が伸びる見込みで中期的な伸びも期待している。
(T:3659)ネクソン
韓国発祥のPC向けオンラインゲーム作成企業だ。
2011年に日本で上場となった。
中国や韓国経由の売り上げが業績の半分以上を占めており、韓国大統領選関連銘柄として注目されやすい企業だろう。
複数タイトルが各国で堅調な売り上げとなっており要注目の企業だ。
■まとめ
日本のお隣の国である韓国大統領選は、フランスの大統領選の動向に隠れてやや影が薄くなっているが、地政学リスクの高まりや現地に展開する日本企業への影響という点から、株式市場でも注目すべきイベントだぞ。
9日まで世論調査結果が公表されないことになっているが、選挙までに大きなイベントがあるとも限らないので要注目だな。
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執筆者名:株番長
ブログ名:株番長の注目銘柄