[フランクフルト 10日 ロイター] - ドイツ連銀(中央銀行)は10日、今年の経済成長率予測を引き下げるとともに、インフレ率予測を大幅に上方修正した。食料・燃料価格の高騰で家計の購買力が低下し、信頼感が冷え込んでいることが背景。
今年のインフレ率予測は、昨年12月時点の3.6%から7.1%に引き上げた。来年の予測は2.2%から4.5%に引き上げた。
ナーゲル総裁は「今年のインフレ率は1980年代初めよりも強い」とし、「最近になって再び価格圧力がさらに強まっているが、これは現在の予測には完全に反映されていない。この傾向が続けば、今年の年間平均(インフレ)率は7%をかなり上回る可能性がある」と述べた。
2024年のインフレ率予測は2.6%。
総裁は「ユーロ圏のインフレ率はひとりでには低下しない。断固たる行動を通じて引き下げるために金融政策が求められる」と述べた。
今年の経済成長予測は昨年12月時点の4.2%から1.9%に下方修正した。来年の予測は3.2%から2.4%に引き下げた。
欧州委員会は今年のドイツ経済成長率を1.6%と予測している。