21日の香港市場は値上がり。
主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比139.04ポイント(0.59%)高の23669.90ポイントと反発し、本土企業株で構成されるH株指数は97.62ポイント(1.00%)高の9849.06ポイントと4日続伸した。
売買代金は649億6800万香港ドル(20日は604億1800万香港ドル)。
日本の金融イベントが波乱なく通過したことで、リスク回避スタンスが後退する。
日銀はこの日の昼過ぎまで開いた金融政策決定会合で、「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」の導入を決定した。
緩和の枠組みを変更したことに関し、一部では緩和政策が長期化するとの見方が出ている。
日本市場が後場から急伸するなか、香港の各指数も上げ幅を広げている。
なお、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果は、22日未明(日本時間)に公表される予定だ。
ハンセン指数の構成銘柄では、全国展開型デベロッパーの中国海外発展(688/HK)が2.6%高、不動産デベロッパー香港大手の新鴻基地産発展(サンフンカイ・プロパティーズ:16/HK)が1.6%高、石油・化学大手の中国石油化工(サイノペック:386/HK)が1.5%高と上げが目立った。
時価総額上位の金融株や、通信株などもしっかり。
エコ発電関連の銘柄群も物色される。
風力発電で中国最大手の龍源電力集団(916/HK)が4.4%高、新エネルギー発電の華電福新能源(816/HK)が2.6%高、風力発電プラント大手の新疆金風科技(2208/HK)が1.9%高で引けた。
燃料炭価格の上昇基調が鮮明化するなか、エコ発電の優位性が注目されている。
IT・ネット関連の銘柄群も高い。
オンラインゲームを開発・運営する博雅互動国際(ボウヤ・インタラクティブ・インターナショナル:434/HK)が12.7%、オンラインゲーム事業やアプリケーション・ソフト開発などを手がける金山軟件(キングソフト:3888/HK)が7.7%、企業向けソフトウエア開発の金蝶国際軟件集団(金蝶国際ソフト:268/HK)が5.6%、オンラインゲーム中堅の網龍網絡(ネットドラゴン・ウェブソフト:777/HK)が2.4%ずつ上昇した。
一方、中国自動車セクターはさえない。
華晨中国汽車HD(ブリリアンス・チャイナ:1114/HK)が2.8%安、長城汽車(2333/HK)が2.3%安、広州汽車集団(2238/HK)が2.2%安、東風汽車集団(489/HK)が1.7%安と下げた。
【亜州IR】